ぎっくり腰とは?普通の腰痛となにが違うの?
皆さんこんにちは。上野・稲荷町にあります、整体院urokoの魚住です。
今日は「ぎっくり腰のとき、どこが痛くなっているの?」という質問にお答えしたいと思います。
割とこの質問も現場に立っていると、聞かれることが時々あります。
確かにあれだけの痛みを伴うのですから、気になるのも当然かもしれません。

結論から言うと「ぎっくり腰のときに痛む場所は、普段の腰痛と大きくは変わりません。」

過去につらいぎっくり腰を経験された方にとっては、納得できないような答えですよね…

とくに10、11月や3、4月など季節の変わり目はぎっくり腰に、なりやすく要注意です。
ただし、通常の腰痛と比べて筋肉や関節、靭帯などへの負荷や炎症が強いため、より強い痛みとして感じられるのです。
今回は、ぎっくり腰のときに痛みが出やすい部位と原因、さらに実際に当院に来られた方の事例を交えて解説していきます。
目次
ぎっくり腰のときに痛みが出る部位
① 関節(仙腸関節・椎間関節)
まず1つ目が、関節の問題によるぎっくり腰です。
腰回りには「仙腸関節」と「椎間関節」という2つの主要な関節があります。
特に仙腸関節性のぎっくり腰は、原因がはっきりしていることが多く、
たとえば「ゴルフスイングで痛めた」「重い荷物を持ち上げた瞬間に激痛が走った」など、本人にも明確なきっかけがあるケースが目立ちます。

一方で椎間関節の問題は、日常生活のちょっとした動作(トイレからの立ち上がりや朝洗面所で顔を洗っていて身体を起こす動作など)で痛みが出ることが多く、
その場では痛みが軽度でも徐々に痛みが強くなるケースがほとんどかと思います。
慢性的な姿勢不良や長時間のデスクワークが背景にあるケースがほとんどですが、原因がある場合もありますが数はこちらのほうが少ない印象です。
② 筋肉・筋膜
次に多いのが、筋肉や筋膜に由来するぎっくり腰です。
こちらは「はっきりした動作が原因」の場合と、「日常の中で負担が溜まった結果、徐々に発症するケース」どちらも考えられます。

前者は、筋肉の一部が損傷・炎症を起こしているいわゆる“腰の肉離れ”のような状態。
後者は、もともと腰や股関節に負担がかかっていたところに、ちょっとした動きで筋肉の滑走不良や過緊張が起こり、痛みとして表れるタイプです。

筋肉の損傷が一番みなさんが想像しているぎっくり腰のイメージに近いのでは無いでしょうか?
腰の筋肉でも肉離れのような状態になります。
③ 皮下組織
あまり意識されませんが、皮下組織(皮膚の下の層)も重要です。
この組織の伸張性(伸びる柔軟性)が低下していると、日常のちょっとした動作でも滑走が悪くなり、痛みが出ることがあります。
特に慢性的な腰の張りや違和感がある方は、この皮下組織の硬さが関係していることが少なくありません。
また皮下組織が硬くなると、周囲の筋肉の働きが阻害され筋・筋膜系が障害されることもあります。

骨盤近くの皮膚や皮下組織は硬くなりやすく、腰が悪い人ほど皮膚を持ち上げようとしても、上がらなくなっています。持ち上がったとしても結構痛い事も…
④ 皮膚
皮膚そのものが原因でぎっくり腰になることは稀ですが、他の要因(筋膜・関節・皮下組織)と複合的に関係していることがあります。
皮膚の癒着が強いと、動作時に痛みが出たり、神経痛のような症状が現れることもあります。
当院では施術の際、皮膚の突っ張り感や癒着がある場合は、皮膚の滑走を改善してから他の部位を整えるようにしています。
⑤ 急性のヘルニア・すべり症など
スポーツ中の強い捻りや、転倒、タックルなど外傷性のケースでは、椎間板ヘルニアやすべり症などが原因となることもあります。
これらは整形外科的な要因が強いため、今回は説明を省略します。
ぎっくり腰のタイプ分類
私は、ぎっくり腰を大きく3つのタイプに分類して考えています。
1 炎症タイプ
2 癒着・滑走障害タイプ
3 関節障害タイプ
4 複合タイプ
それぞれの特徴を見ていきましょう。
① 炎症タイプ
筋肉や関節などの組織が損傷し、炎症を起こしている状態です。
筋肉で言えば「肉離れ」、関節なら「捻挫」に近い状態と考えてください。
このタイプでは、患部への直接的な刺激は避け、炎症を早く引かせるためのサポートが重要です。

このタイプは、組織の損傷があるため、痛みがかなり強く出るケースが多いです。
そのためまずは、出来るだけ楽な姿勢を探しつつ、場合によってはメディセルによって皮膚・皮下組織の癒着を解消し、出来るだけ負担を減らした状態で施術を進めていきます。

このタイプが本当に痛みも強く寝返りや起き上がりも大変なパターンです。良く朝起きた時にどうやって動こうか悩む人もしばしば…
症状が強い場合は、湿布や鎮痛剤などで炎症を抑えることも検討します。
組織の損傷が伴うため痛みは1週間~3週間ほど回復にかかることが多いです。
② 癒着・滑走障害タイプ
日常の小さな動きで、筋膜や皮下組織の滑走が悪くなっているタイプです。
炎症はそれほど強くないため、患部の状態を見ながら筋肉の緊張を取ったり、皮下組織の滑走性をつける施術を行っていきます。
「ぎっくり腰で1回の施術でかなり軽くなった」という方は、このタイプであることが多いです。
③ 関節障害タイプ
関節が“ロック”され、正常な可動が失われている状態です。
逆に不安定になっている場合もありますが、前者の方が数は圧倒的に多いです。
仙腸関節であれば通常1〜3mmのわずかな動きがありますが、これが失われることで強い痛みを引き起こします。
長時間のデスクワークや悪い姿勢で関節が圧縮され、周囲の筋肉が緊張することで更に関節の可動域が制限されてしまうのが典型的な原因です。

④複合タイプ
細かいことを言えば全てこのタイプに分類されるかもしれません。
関節や筋肉、皮下組織などはお互いに連携しながら動いているため、どこかが障害を受けると周りも代償運動をすることになるので、二次的に動きが硬くなったり、癒着を起こします。
そのため1つの原因を取り除いても痛みが取り切れない場合があるため、同時に確認していく必要があります。
ぎっくり腰の具体例
モデルケース①:ゴルフ後に発症したぎっくり腰
30代男性・腰痛持ち・数年に一度ぎっくり腰を発症
ゴルフのスイング直後に腰を痛め、その日のうちに来院。
元々、臀部や股関節周囲の筋肉の緊張と、腸骨稜沿いの皮下組織の癒着あり。

来院時の状態:
歩行痛・動作痛ともに著明
身体が左に傾き、伸展動作で強い痛み
患部・骨盤の直上(PSIS周囲)に熱感と圧痛あり
神経症状なし(シビレなど)
施術内容:
まず座位で腰部〜背部にメディセルを使用。
その後、横向きで腰方形筋・腸肋筋・腸骨稜沿いの皮下組織をリリース。
仰向けで腹斜筋・腹部の癒着を解消し、反対側の腰臀部のバランスも調整。
仙腸関節の調整は痛みのため今回は施術を見送り、次回に持ち越し。
考察:
腸肋筋遠位部の損傷に伴い、左仙腸関節が防御反応としてロック。
また身体が冷えた状態でスイングしたことも一因と考えられます。
モデルケース②:徐々に痛みが強くなったケース
30代女性、デスクワーク中心・反り腰・小さなお子さんの育児中の女性
数日前から腰の違和感を感じ、朝トイレから立ち上がった瞬間から徐々に痛みが増してきた。
強い外傷はないタイプのぎっくり腰です。

来院時の状態:
・動作開始時や腰の反り・ひねりで右腰に痛み
・反り腰が強く、右股関節の伸展制限あり
・大腰筋の硬さと右仙腸関節の動きの低下
・腰方形筋・腸肋筋(L1〜3)の過緊張
・肩甲骨外転、広背筋・前鋸筋の短縮も確認
施術後:
これらの部位を調整することで、反る・ひねる動作の痛みは消失。
軽い炎症はあるものの、滑走障害や姿勢性の要因を整えることで症状が大きく改善しました。
また最後まで骨盤周りの痛みが残っていましたが、仙腸関節の調整後は痛みが消えました。
同じぎっくり腰でもモデル①と②では出現した状況や痛みの程度は異なります。
ぎっくり腰といっても本当にタイプは様々です。
まとめ
ぎっくり腰と一口に言っても、原因は「筋肉」「関節」「皮下組織」などさまざまです。
多くの場合、普段からの体の使い方や姿勢の癖、筋膜の滑走不良などが積み重なった結果が、身体に備わっていて、ある日、突然として発症します。
痛みが強いときは無理に動かず、炎症を抑えるためにどうするかです。
そして落ち着いたら、根本となる姿勢や可動域の改善を行うことで再発予防につながります。

ぎっくり腰を繰り返す方、痛みの原因が分からない方は、ぜひ一度ご相談ください。
身体の構造を踏まえて、あなたの腰痛の本当の原因を一緒に探していきましょう。
この記事を書いた人

- urokoBodyCare院長
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<資格>
柔道整復師(施術歴18年)
これまで培ってきた技術や解剖学に基づき施術を行っております。
クライアントのお話を伺うことも大好きなので身体のお悩みだけでなく、そのほかのお話も聞かせてください。
<出身> 富山県
<生年月日> 1988年6月30日
<血液型> O型
<趣味> ゴルフ、街歩き、お酒を飲むこと(ハイボール)、野球観戦
最近は仕事のあとに稲荷町・上野・浅草エリアを街歩きをして新しい飲み屋さんや行きたい場所を見つけることにハマっています
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