腰が落ち着いている時にやっておきたい!腰痛に効くトレーニングとは?

みなさんこんにちは!

上野・稲荷町の完全貸切の整体院uroko(ウロコ)の魚住です。

日頃、腰痛持ちの方でも最近少し調子が良いなと感じる時期ってありませんか?

調子が良くてラッキー!と思って何もせずに過ごす事も良いですが、

そんな時にこそ、トレーニングやケアをしておく事で調子の良い時期を長持ちさせることが出来ます。

筋肉や関節の柔軟性の低下はもちろん、腰痛にとっては大敵ですが、柔軟性を確保したら今度は安定性を高めることも重要です。

みなさんは身体を動かす時に「どこが最初に動くかご存じですか?

手を動かす時、足を前に踏み出す時、どこから動き出すのでしょうか?

実は身体を動かす際に最初に動くのは腹横筋というお腹の深層にある筋肉なのです。

ここにまず収縮が入り、そこから目的の筋肉や関節に指令が入り動くようになっています。

という事は逆に腹横筋が収縮しづらい、としたらどうでしょう?

腰が不安定な状態から動き出せば、腰周囲の筋肉が疲れやすくなり、スポーツをされる方であれば軸がなく動いているようなものです。

先にコアに力が入りやすければ安定して動くことが出来るのです。

ということで今回は腰が元気な時に行いたいトレーニングに関してお伝えしていきます。

腰を安定させるために使われている筋肉とは?

筋肉は基本的にはインナーとアウターに区別されます。

ざっくり言うとインナーマッスルは身体の深い位置に属し、身体の安定性や姿勢を維持することに特化しています。

腰で言うと腹横筋や多裂筋、骨盤底筋、横隔膜と言ったコアの方に位置する筋肉です。

アウターマッスルはパワーを発揮するときに主に使用される比較的表層に位置する筋肉です。

腰まわりで言うと脊柱起立筋や腹直筋、大殿筋などの大きなサイズの筋肉です。

活動の初期の安定化という意味ではインナーマッスルである腹横筋や多裂筋が活躍しています。

さかなクン

ちなみにお腹の筋肉が連携して動く事で腹圧を高め腰椎や腰の負担を軽減させることが出来ます。

腹圧のイメージとしては、お腹の中に風船があり、それが膨らむことで腰を支えるといった感じです。

身体を動かす際に最初に働く腹横筋

冒頭でもお話しましたが、身体の深部に位置する腹横筋は身体を動かす際に最初に収縮が起こります。

それは何もお腹を動かすだけでなく、手や足などを動かす際にも使用されます。

腹横筋が収縮し体幹を安定させたのちに手や足が動くといった流れです。

そのため腹横筋は天然のコルセットとも呼ばれており、この筋肉にしっかり脳から指令が届き、必要なタイミングで収縮が入る必要があります。

ですが腰痛の方は腹横筋の収縮が入りづらい傾向があります。

慢性腰痛者の多くが腹横筋の収縮が弱かったり、収縮のタイミングが遅れている。という報告がいくつもの論文でも述べられています。

筋力チェック

では腰を安定化させるために必要な腹横筋が働いているかのチェック方法です。

・仰向けに寝た状態で膝を曲げる。

・その状態からお腹をへこませる。

この時にお腹がへこむ位、引き込めれば合格。

反応はしているがへこまないは△。

どう動かして良いか分からないは不合格です。

チェックはこれだけなのですが、あなたはお腹をへこませる事が出来ましたか?

子供の頃は遊びの中でお腹をへこませて肋骨を浮かせるという事が簡単にできていたかと思いますが、大人になるとお腹をへこませるという動作が出来ない方が現場で見ていても本当に多いです。

出来た方は今度は寝ている姿勢だけでなく立った状態で出来るかどうか確かめてみてください。

これも寝ている時と違って立つと出来ない。なんて方もいるので要チェックです。

腹横筋のトレーニング方法

これは先ほどの筋力チェックの時にお伝えした形に近いのですが、いわゆるドローインと呼ばれる動きです。

・仰向けで膝を曲げて横になる。

・その状態から口からゆっくり息を吐きながらお腹をへこませる。

いきなり呼吸もつけると難しい方もいるかと思うので、出来ない方はまずはお腹をへこませる事に集中してみてください。

ただし呼吸をつけて行うことで横隔膜の収縮も同時に促せるので、呼吸を付けて行った方がより実践的です。

腹横筋さえ使えれば問題は無いのか?

実はこれに関してはそうでも無く、腹横筋の収縮だけでは不十分です。

確かに先ほど、身体を動かす際に腹横筋が始動して四肢を動かしているという話をしたかと思うのですが、初動はそうであってもその後の動きは腹横筋だけでは不十分だからです。

初動で腹横筋が収縮した後は多裂筋、横隔膜、骨盤底筋などのインナーマッスルや腹斜筋、腹直筋、脊柱起立筋などのアウターマッスルが連動して動かなければ、力を発揮することが出来ません。

その為、お腹周りの筋肉が連動して動けるようにするトレーニングも必要となります。

ブレーシングとは?体幹の筋肉を連動させるトレーニング

近年、ブレーシングという概念が注目されています。

ブレーシングとは、お腹を中心に体幹の筋肉を同時に収縮させ、カラダの内側から安定させる方法のことです。

これを行うことで日常動作やスポーツ時の身体の安定性が高まり力を発揮しやすくなります。

野球の大谷選手などもバッティングのインパクトの際に息を吐くような口元になっています。

あれもブレーシングを行い体幹の力を余すことなくバットに伝える戦略の一つだと思われます。

腰痛の方であれば力を入れる動作の際に腰を安定させることが出来ます。

ドローインと違い腹横筋だけを収縮させるのではなく、腹横筋・内腹斜筋・外腹斜筋・腹直筋、さらには脊柱起立筋群などが連携して働くことが特徴です。

ブレーシングの効果に関する研究知見

① 脊柱の安定性を高める可能性

Grenier & McGill(2007)の研究では、

腹部を凹ませるドローインと、腹部を固めるブレーシングを比較し、ブレーシングの方が腰椎の安定性が高くなる可能性が示されています。

この研究では筋電図や力学モデルを用いて評価されており、複数の体幹筋を同時に収縮させることが、外力に対する抵抗を高めるという考え方が示唆されています。

ただし日常生活や臨床現場での効果を一律に断定するものではなく、「一定条件下での力学的安定性」という点に注意が必要です。

② 筋活動パターンの違い

筋電図や超音波の研究では、ブレーシングとドローインで筋の使われ方が異なることが報告されています。

・ドローイン:腹横筋など深層筋の選択的活動が高まりやすい

・ブレーシング:腹部全体+背部筋を含めた広い範囲で同時収縮が起こりやすい

CrossFit競技者を対象にした研究(MDPI, 2023)では、ブレーシング時に表層筋群の活動がより大きくなる傾向が報告されています。

③ 腰痛リハビリとの関連

慢性腰痛患者を対象とした研究では、従来の体幹安定化運動にブレーシングを加えた群で、痛みや機能面の改善がみられたという報告もあります。

ただし、症状や病態は個人差が大きく、ブレーシング単独で腰痛が改善する、といった単純な因果関係は示されていません。

ブレーシングの具体的な方法

基本姿勢

・仰向け、座位、立位いずれでも可。(左から順番に難易度は低いが、日頃座位や立位で身体を動かすことが多いのでそちらで出来るようになる方がより実践的)

・背骨は自然なカーブを意識

手順

・鼻から息を吸い、下腹部・脇腹・背中が軽く膨らむ感覚を作る

・その状態を保ったまま、腹部全体を「軽く張る」

・息は止めず、浅く自然な呼吸を続ける

※力みすぎず、「軽くお腹に圧が入る」程度が目安です。

ドローインブレーシング
目的腹横筋の再教育体幹の安定性を高める
筋収縮の範囲主に腹横筋腹部、腰部、横隔膜、骨盤底筋など広い範囲
どのタイミングで活動するか?動作開始時強い力が加わるタイミング

レビュー論文(Golob et al., 2024)でも、

両者を明確に優劣づけるエビデンスは十分ではないとされています。

そのため

・神経伝達の改善や初期の腰痛リハビリ → ドローイン

・動作中の安定性 → ブレーシング

といった段階的・目的別の使い分けをする必要があります。

その他の筋肉の働きについて

これから紹介するトレーニングは器具は必要ありません

ドローイングやブレーシングのメリットや実際の方法についてここまでお伝えしてきました。

しかしこれ以外にも横隔膜や骨盤底筋の働きも腹圧を高める上では重要です。

横隔膜はお腹の上側を骨盤底筋はお腹の下側を支えています。

この上下の筋肉が正しく働いていない場合は腹圧が高まらない原因にもなります。

また横隔膜と骨盤底筋の位置関係も重要です。

通常であれば横隔膜と骨盤底筋は平行になる位置関係にあるのですが、肋骨が開いたり、骨盤の過剰な前後傾が入ると腹圧が高まりづらくなります。

横隔膜のトレーニング

横隔膜を活性化させるためのトレーニングをお伝えします。

横隔膜は息を吸う時に下側(骨盤側)に収縮します。

しかし長時間のデスクワークや胸椎の可動性の低下などにより横隔膜の動きが悪くなっている場合があります。

これらを働きやすくすることで腹圧を高める事にも役立ち、さらには普段の呼吸もしやすくなるメリットがあります。

方法は簡単で

・座った状態でお腹を丸める。

・その状態でお腹を出来るだけへこませる。

・その状態から瞬間的に元に戻す。

・以降これをリズミカルに繰り返す。

繰り返し行うことで横隔膜の働きが良くなる効果とお腹の深層の筋肉である大腰筋にも刺激が入り腰痛の方にもより効果的です。

慣れない間は肩や首など関係のない場所に力が入りがちです。

出来るだけ脱力を心掛け、横隔膜だけを動かすイメージで行いましょう。

骨盤庭筋トレーニング

骨盤底筋も腹圧を高めるためには重要な筋肉です。

また内臓の下側を支えているのが骨盤底筋となるため、この筋肉が弱くなることで尿漏れの原因になったり内臓全体が下に降りてくることで腰痛の原因や性機能の低下などにも繋がるためこちらも非常に重要な筋肉です。

・Step1 仰向けに寝た状態か座った状態でお尻の穴を締めるように力を入れる。(イメージは力を入れた時に骨盤付近が頭側に持ち上がってくるイメージで)

・Step2 出来るようになったら仰向けで膝を立てた状態で寝る。その状態でお尻を天井方向に持ち上げていく。この時にStep1の時に行ったようにお尻の穴を締めてからお尻を天井方向に持ち上げる。その状態で10秒キープ。

Step2のヒップリフトのトレーニングも慣れない間はお尻以外の所に力が入りやすくなるため、なるべく脱力を心掛けてください。

トレーニングのまとめ

ここまで個々のトレーニングもお伝えしてきましたが、最終的には全ての筋が強調して働く必要性があるためブレーシングを行い均一に力が入っているか確認し弱い所はここで刺激を入れるといういう風にトレーニングの強度を増していくのがオススメです。

今回ご紹介したトレーニング以外も載っています。

詳しくはこちらをご覧ください。

反り腰さん集合!タイプ別の特徴と対処法をお伝えします

urokoBodyCare|上野で腰痛・肩こりにお悩みの方はurokoへ

今日のまとめ

・体幹を安定させる方法としてドローイングとブレーシングという方法がある。

・動作開始時にはドローイングの際に使用する腹横筋の賦活化が必要。慢性の腰痛の方は腹横筋に刺激が入りにくかったり、収縮が入るタイミングが遅く、腰が不安定になっているケースが多い。

・身体を動かす際にはブレーシングで使うような体幹の筋を総動員し腹圧を高める事で腰の負担の軽減や運動時のパフォーマンスアップにもつながる。

・体幹を安定させる筋の中でも腹横筋、横隔膜、骨盤底筋、多裂筋が特に重要。

・ブレーシングを行う中で個々の筋力もチェックし刺激が入りにくい部分は個別にトレーニングをいれると効果的。

腰痛になった時のケアももちろん重要ですが、調子が良い時にこそ行っておきたいこともあります。

その時にケアを行っておくことで調子が良い期間を伸ばし、仕事の効率や日常生活での不快感を軽減する事にも繋がります。

体幹トレーニングや腰痛ケアでお悩みの方は、ぜひ一度ご自身の身体の使い方を見直してみてください。

今回の内容にも関係する記事はこちら

参考文献(主要論文)

• Grenier & McGill (2007) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17207676

• Golob et al. (2024) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11503327

• MDPI Sports (2023) https://www.mdpi.com/2075-4663/11/8/159

• Chronic LBP study https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37832063

この記事を書いた人

魚住 享平
魚住 享平urokoBodyCare院長
<資格>
柔道整復師(施術歴18年)

これまで培ってきた技術や解剖学に基づき施術を行っております。
クライアントのお話を伺うことも大好きなので身体のお悩みだけでなく、そのほかのお話も聞かせてください。

<出身> 富山県
<生年月日> 1988年6月30日
<血液型> O型
<趣味> ゴルフ、街歩き、お酒を飲むこと(ハイボール)、野球観戦

最近は仕事のあとに稲荷町・上野・浅草エリアを街歩きをして新しい飲み屋さんや行きたい場所を見つけることにハマっています