腰痛が慢性化しやすい人の特徴とその原因。安静が逆効果な理由を整体師が解説

腰痛が慢性化しやすい人の特徴とその原因。安静が逆効果な理由を整体師が解説のサムネイル画像。上野・稲荷町。整体院urokoBodyCare。
ガラスの腰を持つさかなクン。なぜ彼だけ腰を痛めやすいのでしょうか?

みなさんこんにちは。

上野(東上野)・稲荷町の整体院urokoBodyCareの魚住です。

今回は腰痛が慢性化しやすい人の特徴や原因。そして多くの方が実践していたであろう「腰痛の時に安静にする」という行為が最新の論文では逆効果だったという点についてお伝えしていきます。

皆さんは腰が痛い時はどのようにして過ごしていますか?

・できるだけ安静にして動かない人

・自分なりに対処法を知っていて、ストレッチや運動する人

・特別な事はせずに、なるべく日常と同じように過ごすようにする人

様々な対処法があると思います。

しかし、この質問に対して、できるだけ安静にして動かないと答えた人は要注意です。

私は整骨院や整体院で、これまで多くの腰痛の方を見てきました。

その中で腰痛が慢性化している人の特徴として「できるだけ腰を動かさずに過ごす」という傾向がありました。

確かにぎっくり腰の直後で、筋肉の損傷や関節の損傷があった方は、やむを得ず動かせない方もいると思います。

しかし、その割合は私がこれまでの施術してきた中で多くて全体の1割か2割ほど。

それ以外の方は、基本的には日常で動かすことが少なかったり、偏った使い方をしていたりすることで腰痛になってケースが多いように思います。

そんな時に腰が痛いから安静にするといった選択肢だけでは、腰痛の改善は見込めず、より長引いてしまう可能性があります。

今回はそんな方に対して

・なぜ安静にするのが腰痛において良くないのか?

・安静にしすぎることで身体に起こる不調。

について、上野・稲荷町の整体院urokoBodyCareの魚住が施術歴18年の経験も交えて論文データと私なりの考察でお伝えしていきます。

音声で聞きたい方は下記のリンクよりお聴きください。

これに関しては3つの問題点が挙げられます。

・動かないことで、筋肉や関節の硬さがさらに強くなる。

・痛みに対して過度に怖がり関節を動かさない、使わない生活が習慣化し可動域制限が強くなる。

・脳が「こうすると痛いのではないか」と学習してしまい、痛くない動作でも痛みを感じてしまう。

この点について順番に解説していきます。

まずこの点に関しては冒頭でもお伝えしたように、基本的には現代人は特定の場所しか動かしていない特定の場所ばかりを使いすぎて痛くなっているケースが多いためです。

実際には、組織の損傷や炎症を伴うような腰痛であっても、可能な範囲で身体を動かした方が、その後の回復が良好であるという研究結果も報告されています。論文(1)(2)を参照。

デスクワークでカラダが丸まる女性の画像。猫背。

デスクワークを例にすると、長時間丸まった姿勢で座っていると、身体の重心は前方へ移動します。

前方に重心が行ったままでは身体が倒れてしまうため、肘や前腕で支えるだけでなく、腰や背中、お尻といった大きな筋肉で身体を支えることになります。

この姿勢で1日8〜10時間ほど座っていると、本人の感覚では何もしていないように感じるかもしれませんが、腰や背中、お尻の筋肉には相当な負荷がかかっています。

これを週5日、それを何ヶ月、何年、何十年と続けていれば、筋肉が硬くなっていくのは当然です。

筋肉が硬くなるということは、筋肉が付着する周辺の関節の動きを制限したり、周囲の脂肪組織や膜組織の滑走性が悪くなり、痛みを伴いやすくなります。

さらに休日も安静にして動かない生活が重なると、筋肉や関節は硬くなり、痛みを助長してしまいます。

組織の明確な損傷を伴っていない限りは、休日などはストレッチを行い局所的な負担を減らしたり、ウォーキングなどで全身の血流を良くしながら、動いて改善していくことが重要です。論文(1)(2)を参照。

こちらは、現在通院中の方の中にも実際にみられるケースです。

過去に腰痛を繰り返した経験から、腰を動かすこと自体に不安を感じるようになり、身体を動かす際もできるだけ最小限の動きで生活するようになります。

最小限の動きで生活できているように見えても、人間が本来持っている可動域を考えると、日常生活で使っている範囲はごく一部に過ぎません。

その限られた範囲だけで生活していると、いざ身体を大きく使う必要が出た時に筋肉や関節が動かず、痛みが出たり、本人が無意識に動きを止めてしまいます。

そんな体験があると身体を動かすと痛いと学習してしまうようになります。

痛みから逃げる男性のイメージ画像。恐怖回避行動。

ひとつ前のパートで痛みが続くと可動域制限が強くなるというお話をしました。

痛みがあると可動域の問題だけでなく、恐怖回避行動と呼ばれる、痛みを避けて動くようになり、慢性腰痛を長引かせる大きな要因の一つとされています。論文(4)を参照。

日常生活だけができれば良いと割り切れる方であれば問題は少ないかもしれませんが、多くの方はそうではありません。

仕事や趣味、家族との時間など、人生の中で身体を動かさなければならない場面は多くあります。

そのためにも、日頃から動かせる範囲の可動域は意識して動かし、1日の中で数回でも良いので、可能な範囲で大きく身体を動かすことが、将来の腰痛リスクを減らすことにつながります。論文(3)を参照。

脳が学習するイメージ画像。

脳が「こうすると痛いのではないか」と学習してしまい、痛くない動作でも痛みを感じるようになるこのような状態を「中枢感作(脳が痛みを学習してしまう状態)」と呼びます。

痛みを繰り返し経験することで、脳が「この動き=痛みが出る」と学習してしまい、実際には組織に問題がなくなっていても、特定の動作で痛みを感じてしまいます。論文(4)を参照。

一度この状態になると、身体の状態が改善していても、脳の記憶によって痛みが出現するため、単に筋肉や関節を整えるだけでは不十分な場合があります。

この場合には、認知行動療法の考え方を取り入れ、動きに対する不安や恐怖を少しずつ減らしていく必要があります。論文(4)を参照。

警報機のイメージ画像。

痛みは本来、急性期においては重要な警告信号です。

しかし慢性痛においては、組織の損傷がすでに修復されているケースも多く、その痛みは不要な警告となっている場合があります。論文(5)を参照。

不要な警告に怯えて、感作が進む前に適切に身体を動かし、痛みに対する不安を減らすことが重要です。

以上が慢性腰痛の際に安静にしすぎるよりも、適度に運動を行った方が良い理由です。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

長い人生の中で常に腰痛に不安を感じながら生活するのか、それとも大きな不安なく日常を楽しめる身体を目指すのか。

どちらが良いかは考えるまでもありません。

具体的な運動方法や対処法については、別のブログで詳しくご紹介しています。

痛みが起こる原因と局所的な改善方法と全身へのアプローチについては「異常が無いと言われた腰が痛む理由とは?」をご覧ください!

レントゲンやMRIで異常がないと言われた腰が痛む理由とは?業界歴18年の柔道整復師が詳しく解説

整体院 urokoBodyCare|上野で腰痛・肩こりで整体をお探しの方はurokoへ

具体的なストレッチの方法や対処法は「動き出しでの背骨の横の痛み…それ椎間関節性の腰痛かも」をご覧ください!

椎間関節性の腰痛の症状・原因・セルフケア 朝の動き出し・腰を反る痛みに【柔道整復師監修】

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腰痛が慢性化しやすい人のまとめ

・腰痛の際に安静にしない方が良い理由は3つ

動かさない事で筋肉や関節がより硬くなる

痛み対して過度に怖がることで生活の範囲に制限がかかる

脳が「こうすると痛いのでは?」と感作を起こし、組織が修復しても痛みが取れづらくなる。

・対処法としては全身の血流量をや神経系にアプローチしたり、末梢の問題のある部位に対してストレッチをしたりほぐして局所の問題を解決する方法がある。

上野・稲荷町の整体院。urokoBodyCare。施術イメージ。大腿四頭筋ストレッチ。
太ももの前側、大腿四頭筋のストレッチ

我々の整体も、痛みのすべてを解決できるわけではありません。

あくまで局所的な問題を改善したり、全身の血流を良くしたり、交感神経が優位になっている状態を副交感神経に切り替えやすくするための手段の一つです。

自分の身体のどこに問題があるのか分からない方や、何から始めたら良いか迷っている方は、まずは整体を受けて現状を知ることも大切だと思います。

そこで自身の身体の問題点を把握し、自宅でのセルフケアや日常の過ごし方を改善することで、最短距離で負担を減らすことができます。

1人でも多くの方が腰痛から解放され、いきいきとした毎日を過ごせるようになることを願っています。

痛みの期間が長く、まず何から始めたら良いかわからないという方は、一度、上野(東上野)・稲荷町の整体院urokoBodyCareにご相談ください。

慢性的な腰痛がある場合、運動はどの程度行えばよいですか?

腰に痛みがある場合でも、組織に明確な損傷がなければ、日常生活の範囲でできるだけ身体を動かし続けることが回復の助けになります。

まずはウォーキングや軽いストレッチなど、痛みが強くならない範囲で継続することが大切です。

どの程度動いてよいか判断が難しい場合は、専門家に相談しながら段階的に動く範囲を広げていくとよいでしょう。

腰痛が長引くと、脳にも影響があると聞きましたが本当ですか?

腰痛が繰り返されると、脳が「この動き=痛みが出る」と学習してしまうことがあります。

これを中枢感作といい、実際には組織の問題がなくなっていても、特定の動作で痛みを感じてしまう状態です。

慢性腰痛では身体だけでなく、このような脳や神経系の変化への対処も回復に向けて重要な視点になります。

腰痛が怖くて身体を動かせません。どこから始めればよいですか

腰を動かすことへの不安は、慢性腰痛を持つ多くの方が経験することです。

まずは仰向けで膝を立てる、椅子に座って上体をゆっくりひねるなど、痛みが出にくい小さな動きから始めることをおすすめします。

動けた成功体験を少しずつ積み重ねることが、動きへの恐怖を和らげる第一歩になります。

40〜50代で腰痛が慢性化しやすいのはなぜですか?

40〜50代は長年のデスクワークや生活習慣の積み重ねにより、特定の筋肉が硬化し、使われていない可動域が増えていることが多い年代です。

また、この年代は仕事や家庭での身体的・精神的な負担も重なりやすく、ストレスが痛みの感じやすさに影響することもあります。

日頃から意識的に全身を動かす習慣をつけることが、慢性化の予防につながります。

40~50代になぜ腰痛が増えるのか?ということについて解説しています。

整体に通うだけで慢性腰痛は改善しますか?

整体は、局所の筋肉や関節の状態を整え、血流や神経系にアプローチする有効な手段のひとつです。

ただし、慢性腰痛の根本的な改善には、日常の姿勢・動き方・セルフケアの習慣が重要な役割を果たします。

施術で現状を把握したうえで、自宅でのストレッチや生活改善を組み合わせることが、最短距離での回復につながります。

【参考文献】

(1)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8477273/

Exercise therapy for chronic low back pain(慢性腰痛に対する運動療法) 著者: Hayden JA et al. / Cochrane Database of Systematic Reviews. 2021 PMC: PMC8477273

(2) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28429142/

National Clinical Guidelines for non-surgical treatment of patients with recent onset low back pain or lumbar radiculopathy

(3) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26752509/

Prevention of Low Back Pain: A Systematic Review and Meta-analysis

(4) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10781906/

Fear-avoidance and its consequences in chronic musculoskeletal pain: a state of the art

(5) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20961685/

Central sensitization: Implications for the diagnosis and treatment of pain

この記事を書いた人

魚住 享平
魚住 享平urokoBodyCare院長
<資格>
柔道整復師(施術歴19年)

これまで培ってきた技術や解剖学に基づき施術を行っております。
クライアントのお話を伺うことも大好きなので身体のお悩みだけでなく、そのほかのお話も聞かせてください。

<出身> 富山県
<生年月日> 1988年6月30日
<血液型> O型
<趣味> ゴルフ、街歩き、お酒を飲むこと(ハイボール)、野球観戦

最近は仕事のあとに稲荷町・上野・浅草エリアを街歩きをして新しい飲み屋さんや行きたい場所を見つけることにハマっています