腰椎の回旋角度と腰痛の関係

意外と回らない!? 腰の可動域の真実
「腰はよく回る」というイメージを持っている方は多いのですが、実は腰の関節(腰椎)は構造的に回旋運動がとても苦手です。
腰椎1つあたりの回旋角度は、わずか 1〜2°。
5つある腰椎をすべて合わせても、最大で10°程度しか回らないのです。
一方で、腰は前後の動き(前屈・後屈)は得意なので、日常の動きやスポーツで「回す」動きは、本来腰ではなく他の関節が担うべき役割なのです。
回らない腰に無理をさせると…
もし、腰以外の関節がうまく動かないと、本来の可動域以上に腰をひねることになり、関節や周囲の筋肉・靱帯に過剰な負担がかかります。
その状態が続くと、腰の炎症や慢性的な痛み、さらには椎間板へのダメージに繋がることもあります。
特に多いのは、胸椎(背中の上〜中ほど)や股関節が硬くなっているケースです。
本来ここがしっかり回旋や屈伸を担うべきところですが、動きが制限されていると、その分の負担を腰が肩代わりしてしまいます。
身近な例:ゴルフや野球のスイング

スポーツでもっとも顕著なのが、ゴルフや野球のスイングです。
朝一番、まだ身体が温まっていない状態でフルスイングをすると、腰椎のわずかな回旋可動域を超えて動かしてしまい、大きな負担になります。
「スイングした瞬間に腰がピキッと…」というのは、まさにこのパターンです。
腰を守るためのポイント
腰痛を予防するためには、腰そのものを鍛えるよりも、腰以外の関節の柔軟性を高めることが大切です。
- 胸椎の回旋ストレッチ(上半身ひねり)
- 股関節の前後・回旋ストレッチ(もも上げ・外旋運動)
- 軽いウォームアップをしてからの運動開始
このような習慣を取り入れることで、腰が無理をする状況を減らせます。
腰は「回す」ための関節ではありません。
胸椎や股関節が十分に動くことで、腰への負担を軽減できます。
日々の生活やスポーツの中で、腰に頼りすぎていないかを見直し、他の関節をうまく使える身体づくりを心がけましょう。
この記事を書いた人

- urokoBodyCare院長
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<資格>
柔道整復師(施術歴18年)
これまで培ってきた技術や解剖学に基づき施術を行っております。
クライアントのお話を伺うことも大好きなので身体のお悩みだけでなく、そのほかのお話も聞かせてください。
<出身> 富山県
<生年月日> 1988年6月30日
<血液型> O型
<趣味> ゴルフ、街歩き、お酒を飲むこと(ハイボール)、野球観戦
最近は仕事のあとに稲荷町・上野・浅草エリアを街歩きをして新しい飲み屋さんや行きたい場所を見つけることにハマっています
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