甘口派?辛口派?そんなの人によって違うよね。施術の刺激量についての話

こんにちは、上野・浅草エリアにありますボディケア・整体院「uroko」 の魚住です。

昨日は用事があり日本橋の高島屋まで出かけていました。

ちょうど北海道展が開かれており、海産物から乳製品など様々な食品が集まっており見ているだけでも楽しかったです。

私はじゃがバターをいただいてきました。ホクホクのジャガイモにたっぷりのバターが乗っかり、幸せなお味となっていました。

さて今日のテーマは施術を行う時の頻度や目安についてです。

この質問もこの業界にいると、しばしば受ける質問です。

マッサージや手技療法を行ったときに、「どの位の圧で受けるのが良いのか?」「どのくらいやれば効果が出るのか?」という疑問に思いますよね。

もちろん目安に関しては私は必ず毎回の施術後にはお伝えするようにするのですが、「大体の目安が知りたい」「今通っている所での説明に疑問がある」などという方もいらっしゃるかと思います。

「痛いぐらいの刺激で良い?」「毎日やったほうがいい?」「短時間でも変化はある?」

こういった問いに対して、論文の内容を元にお答えします。

マッサージの時間と頻度の関係

先にお断りしておくとマッサージや手技療法は、術者のレベルが統一できない、被験者の体型などが異なると身体への反応が変わる可能性があります。

そのため、これらをさまざまな症状で統一して比較するのは非常に難しい事を先にお伝えしておきます。

以下の実験は膝の変形して痛みが出ている患者さんに行った実験の結果です。

刺激時間・頻度改善例
60分×週1回60分・週124%改善
60分×週2回60分・週2類似もしくは僅差の改善
30分×週1回30分・週10分群との差はほとんどなし
30分×週2回30分・週2同上
0分マッサージなし6%程度の自然な変化
引用: Massage Therapy for Osteoarthritis of the Knee: A Randomized Dose-Finding Trial(2012)
著者: AI Perlman, AL Williams, VY Njike, DL Katz

この実験の結果をまとめると

・60分のマッサージが最も効果があったが週1回と週2回の差はあまりなかった

・30分のマッサージは何もしない群と比べてほとんど差が無かった

以上の結果となりました。

この実験結果がもちろん全てではありませんが、30分のマッサージが何もしない群とほとんど差が無かったという事には驚きです( ゚Д゚)

その他の論文を調べてみたが…

色々と論文を探してみましたが、刺激の強さを定量化することが出来なかったり、人によって痛みの感じが方が違うため、比較できないという結果しかありませんでした。

確かに肉体労働者なのか?デスクワーカーなのか?20代なのか80代なのかなど年齢、体調などによって大きく条件が異なるので仕方がなにのかもしれません…

整体師が考える理想の刺激や頻度とは?

施術

という事でここからはエビデンスではなく、私の知識と経験による考え方で、刺激は弱い・強いはどちらが良いのか?施術の頻度はどの位が良いのか?

についてお答えいたします。

施術は弱い・強いどちらが良い?

こちらは結論から言うと「心地よく受けられるのが良い(一部除く)」

という答えになります。

「なんだよ、他の施術者と言っていることが対して変わらないじゃないか」と思われるかもしれませんが、その理由を以下で説明します。

人間は恐怖・痛みなどからは逃げようと脳の偏桃体というところで本能的に判断するようになっています。

マッサージでも耐えがたい痛みに関しては身体を反らせたり、力を入れてそれ以上攻め込まれないように守ろうとします。

そのような状態でマッサージや施術を受けても筋肉が緩むはずもありません。

ただしこの痛気持ちいいは人によって刺激は異なるので慣れている方身体が大きく皮下脂肪が厚い方などは強めの刺激を好まれる傾向にあります。

上野駅近くのハリマ・ケバブ・ビリヤニというお店のランチ

カレーでも激辛が好きな人もいれば、1辛でも辛いと感じる人もいますよね?

その辺の感覚は人によるし、本当に状態が悪い時は「触れられただけでも痛い!」という事もありますが、施術を繰り返すことで、そのような症状がなくなり普通に押せるようになることも多々あります。

そのため私は施術するときは痛いけど心地よい「痛気持ちい」で受けて下さいとお伝えしています。

気持ちよく悩みがなくなれば最高じゃないですか?

ただし例外もあるので、それは次に説明しますね。

すべて痛気持ちいで良いのか?

先ほど「痛気持ちい」が良いとお伝えしたので全部そうかというと、そういう訳でもなくですね…(^^;

場所によってはやはり痛い所も存在します。

たとえば皮膚や皮下組織、これは癒着が激しい人は結構痛い場合が多いです。(もちろんそうでない方も多いのでご安心を^^;)

しかしここが痛みの原因である場合は患者さんと相談の上、施術が必要な場合は痛くとも行うこともあります。

皮膚や皮下組織を摘まんだり、動かされる経験って生きていてもあまりないと思うんですよね。なので、癒着が強い場合は結構、驚かれる方もいらっしゃいます。

あと余程苦手な場合は当院ではメディセルをオススメしています。これなら比較的マイルドな刺激で受けられることが多いかと思います。

また筋肉の中でも相当凝り固まった、部分も痛みを伴う事もあります。

しかしこの場合は皮膚・皮下組織と違い、痛いけど「ズンと響く」といったような感覚になることが多いです。

よくマッサージ屋さんのポスターにあるような「効くぅー」っていうあれですね。

施術の頻度はどのくらいが良い?

これも目的によって大きく変わります

痛み症状があって早く治したい方

この場合は最初のうちは基本は週に1回、ぎっくり腰などの症状の時は週に2回、必要あれば3回の施術を行います。

週に2、3回って多すぎないか?と思われるかもしれませんが、私からすると「間隔を空ける必要性はあるのでしょうか?」と思ってしまいます。

炎症が強くて施術出来ない(この場合も患部以外の施術をすることが出来ます)、痛みで自宅から出ることが出来ないなどの理由であれば安静にして頂いた方が良いとは思います。

しかしそうでない場合に間隔を空ける必要はないと思っています。確かに金銭的な負担は増えるかもしれませんが、長期間この痛みが続いて生活の質が低下するよりは何倍も良いとは思いませんか?

痛みが続くと交感神経にスイッチが入ります。すると血管が収縮し、血流が悪くなり、各組織で酸素が不足します。そうなる発痛物質が出て、更に痛みが強くなります。その結果また交感神経にスイッチが入るという悪循環に陥ります。

それを防ぐためには施術を行い、痛みの原因となる負の連鎖を断ち切る必要性が出てきます。

そのために組織に刺激を入れて副交感神経を優位にするのか?

組織に刺激を入れて酸素が行きわたる状況を作るのか?など、適切な施術が必要になります。

そのため状態がわるければ施術を繰り返して、悪循環になっている所を断ち切る必要があるのです。

その状態は現場でしか判断できない所もあると思います。

痛みは無いけど身体のケアをしたい方

この場合は先ほどと異なり、施術の頻度はそう多くはありません。

目安は月に1度や3週に1度という方が多くなります。

しかしこの場合も痛みは無くとも今後症状がなり得そうな所に関しては必要があれば、もう少し早く来ていただく事もあります。

一回の施術時間は?

これに関しては、症状によります。

当院では基本の時間は1時間で考えてはいます。

現代人は忙しい方も多く、1回の施術で出来るだけ悩みを解消して欲しいと思われる方が多いように感じます。

そのためには1時間しっかりと時間を取って、主になる悩みやそれに付随する悩みも施術することが理想だと考えています。

しかし人によっては一回の刺激量が強すぎることで翌日に反動が出て辛くなる方もいらっしゃいます。

その場合は30分に区切って、その分回数を増やすなどの対策も行っていますので、その辺はご相談させていただけると幸いです。

まとめ

今回は論文のデータが少なく私の考えが中心になってしまいました。

身も蓋も無い話にはなってしまいますが、施術の頻度や刺激量は本当に人によるとしか言えない部分はあります。

細身の女性でも、こちらが不安になる位、刺激を入れて欲しいという方もいますし、大柄な男性でも表面をさするだけでも痛みを訴える人もいます。

以前、神田に勤めていた時にある有名な力士の方がいらっしゃいました。

その方の施術を師匠が行い、私は横で補助を行っていました。

その方は力士の中では小柄にも関わらず、大きな相手に立ち向かっていくスタイルで、日頃から痛いことの連続だと思います。

しかしあの痛みに強そうな力士でさえ皮下組織の施術を行ったときにもの凄く痛がっていました。

張手の方がよっぽど痛そうじゃないですか(^^;

その位、痛みの感じ方、訴え方は人によるし、同じ身体のかたは誰一人いないので、その辺の調整を上手くできるのが、良い整体師の証なのかもしれません。

施術頻度や内容に関してご相談があれば、お気軽にLINEにてメッセージください。

内容は必ず読ませていただきますし、出来る限りのご対応はさせていただきます!

この記事を書いた人

魚住 享平
魚住 享平urokoBodyCare院長
<資格>
柔道整復師(施術歴18年)

これまで培ってきた技術や解剖学に基づき施術を行っております。
クライアントのお話を伺うことも大好きなので身体のお悩みだけでなく、そのほかのお話も聞かせてください。

<出身> 富山県
<生年月日> 1988年6月30日
<血液型> O型
<趣味> ゴルフ、街歩き、お酒を飲むこと(ハイボール)、野球観戦

最近は仕事のあとに稲荷町・上野・浅草エリアを街歩きをして新しい飲み屋さんや行きたい場所を見つけることにハマっています