なぜ整体師は関節を矯正したがるのか?

みなさんこんにちは!

上野・浅草エリアにありますボディケア・整体院「uroko」の魚住です。

突然ですが整体師はなぜ関節の矯正を行うかご存じですか?

気持ちが良いから?スッキリした感じがするから?

といった単純な理由ではありません。

関節矯正にはもちろん目的があり、狙いを定めて行っています。

しかし首や腰なんかは、自力でパキポキ動かす方もいらっしゃいますよね。

自力で関節を動かすのと、我々整体師が行う矯正の違いなども合わせてお伝えできればと思います!

整体

みなさんは「カイロプラクティック」という言葉を聞いたことはありますか?

私の矯正技術はドクターオブカイロプラティックというアメリカ政府公認のカイロドクターに教わった技術です。

まずは簡単にカイロプラティックの歴史を知っていただいてから、そのあとに矯正についてお伝えします。

カイロプラクティックの歴史

カイロプラクティックの始まりは、1895年にアメリカの治療家D.D.パーマーによって行われた「アジャストメント(矯正)」とされています。

パーマーは聴覚を失った患者さんに対して、脊椎の一部を調整し、その後聴力の改善が見られたことから「背骨と健康の関係」に着目しました。これがカイロプラクティックの誕生とされています。(出典:Palmer College of Chiropractic, History

初期は「背骨のズレが病気の原因になる」と強調されることが多かったそうですが、研究が進むにつれて「筋肉や骨格(関節)と神経系の働きを整えることを目的とする施術」として変化したそうです。

日本では法制化されていませんが、アメリカやカナダ、オーストラリアなどでは法制化され、国からも認められている手技療法です。

urokoでのカイロプラティック技術

私、魚住はカイロドクターの元で10年間、学んできた中で最も得意としているのが関節の矯正の技術です。

人間の痛みセンサーはいくつかありますが、その中の一つに関節(関節包)があります。

この関節の施術に対して有効なのが関節の矯正技術です。

腰痛や首の痛み、肩こり、関節のこわばりなどは多くの方が経験する症状ですが、「関節の動きの制限」が痛みの原因となっている場合があります。 

具体的に関節には関節包という関節を包む膜があります。

さらに関節の内側には「滑膜」と呼ばれる部分があり、この滑膜に痛みセンサーが豊富に存在します

この滑膜に対して何らかの異常が起こると、酸素や栄養素が行きわたらなくなり痛みを感じるようになります。

その際に関節の異常を解消したり、酸素供給する手技が矯正(アジャストメント)です。

関節の可動域が制限されている部分に対して、的確で安全な方向に瞬間的に小さな力を加え、動きを改善させることがポイントとなります。

自力で行う矯正との違いは?

ちまたでは首をバキバキと自力で鳴らす人をしばしば見かけます。

確かに鳴らした瞬間は気持ちよい感じがするのですが、我々が行う矯正施術と何が異なるのでしょうか?

特定の関節だけが「ゆるゆる」に?

自力での矯正には一つ大きな問題があり、それは特定の動かしやすい部位しか動かせていないことにあります。

我々は矯正を行う際にほとんどは筋肉を緩めたり、身体のバランスを整えてから行うことが多いです。

理由としては日頃負荷のかかっている関節は周囲の筋肉の硬さや、その他の問題があると矯正しようと思っても動かしにくい状態にあるからです。

そのため先に矯正しやすい下地を作り行うのですが、自力での矯正は習慣のようなもので気がついたらバキバキと動かすことがほとんどだと思います。

その状態で動く関節は最も矯正したい部位ではなく、割と動かしやすい所だけを動かしていることがほとんどです。

その矯正を続けるとどうなるかというと、特定の関節は動きすぎて「ゆるゆる」になり、その他の関節はそこを守ろうとして更に動きにく状態となります。

そのため、我々整体師のように動きにくくなっている関節のみを狙う必要があるのです。

具体的な矯正ポイント

さきほどお伝えしたように関節の調整に有効なのが「矯正(アジャストメント)」です。

私が教わった山根悟DCのGAP理論では4つの歪みが起こりやすいポイントが存在します。

その4つの部位に注目して私も矯正を行っています。

上部頚椎(第1~2頚椎) 

現代人がデスクワークで最も影響を受けやすい関節で、かつ神経が最も集まる部位です。

上部胸椎(胸椎の3番周囲)

デスクワーク時などで身体を支える支点になることも多く、関節の動き起こりやすい部位です。

ここが動くことで呼吸のしやすさなども変わります。

下部胸椎(胸椎12番、腰椎1番)

腰椎と胸椎の境目で関節の形も異なるので歪みや関節の動きが無くなりやすいポイントです。

腰や股関節周囲の神経はここから出ることも多いので腰痛や股関節の不調がある方には特に重要です。

仙腸関節(仙骨と腸骨からなる関節)

体重の6割をこの関節で受け止めています。

通常1~3ミリ程度は動くといわれていますが、不調をきたすと関節の動きが悪くなります。 

矯正で出来ること

関節の動きを正常に

固まった関節を動かすことで可動域が広がり、動きやすさを取り戻します。

神経系の働きをよくする

関節や筋肉の周囲には多くの神経が走っています。アジャストメントにより関節の歪みが調整されることで、神経の働きが正常になり、痛みや違和感が改善されます。

筋・筋膜の緊張の緩和

関節を調整することで骨格のアライメント(配列)が正しくなり筋肉の過度な緊張を取ることができます。

「骨をボキッと鳴らす」ことが目的のように感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、動きの悪い関節をピンポイントで動かし、「関節」「神経」「筋肉」の働きを正常にすることが一番の目的です。

まとめ

カイロプラクティックは1895年にアメリカで誕生しました。その目的は「背骨や関節を中心とした筋骨格系の働きを整え、痛みを軽減し、自然な回復力を高めること」です。

「uroko」では主に4か所に矯正を行います。①上部頚椎②上部胸椎③下部胸椎④仙腸関節の歪みの起こりやすい部位に対して行います。

関節可動域の改善、関節包への栄養を供給、筋肉の緊張緩和、神経機能の調整といった効果が期待できます。

矯正は「骨をポキッと音を鳴らす」こと自体が目的ではなく、関節の動きを取り戻し、身体のバランスを整え、痛みや不調の改善につなげることがもっとも重要です。

「マッサージを受けているが良くならない」「自分でストレッチをしているが痛みが変わらない」という方は一度関節の動きを確認してみることも重要です。

関節のことで気になる、わからないことがあればぜひ一度LINEにてご相談ください。

この記事を書いた人

魚住 享平
魚住 享平urokoBodyCare院長
<資格>
柔道整復師(施術歴18年)

これまで培ってきた技術や解剖学に基づき施術を行っております。
クライアントのお話を伺うことも大好きなので身体のお悩みだけでなく、そのほかのお話も聞かせてください。

<出身> 富山県
<生年月日> 1988年6月30日
<血液型> O型
<趣味> ゴルフ、街歩き、お酒を飲むこと(ハイボール)、野球観戦

最近は仕事のあとに稲荷町・上野・浅草エリアを街歩きをして新しい飲み屋さんや行きたい場所を見つけることにハマっています