デスクワークで夕方に腰が痛くなる30代男性の施術例 骨盤前傾・大殿筋・多裂筋へのアプローチ

この記事でわかること
・デスクワークで夕方に腰が痛くなるメカニズム
・骨盤前傾の制限が腰痛に関係する理由
・大殿筋・外腹斜筋・多裂筋それぞれが腰痛に与える影響
・urokoBodyCareの施術の確認手順と進め方
・施術後に取り組むセルフケアエクササイズ4種
上野(東上野)・稲荷町の整体院urokoBodyCareの魚住です。
さて、今日は実際の症例紹介の第3弾となります。
今回も腰痛の方の症状と施術の流れの紹介となります。
長時間のデスクワークによる腰痛および起床時の痛みということでご来院いただきました。
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この記事を書いた人

魚住享平
整体院urokoBodyCare院長
<資格>
柔道整復師(施術歴19年)
メディセリスト
のべ3万人以上の施術経験と解剖学に基づき施術を行っております。
目次
今回のモデル 30代男性、慢性的な腰痛のケース

ご来院の方のデータ
・お仕事でデスクワークに従事。
・1日のほとんどを座って過ごすことが多い。
・学生時代はアメフトを行っていたが、現在はほとんど運動の習慣は無い。
・過去の既往歴としては腰椎の分離症。
・デスクワークで首や肩、背中のこり感も感じる。
・運動習慣もなくなりカラダが昔より固くなった感覚は常にある。
と言った状態でご来院されました。
施術前の腰の状態

・起床時はいつも腰が痛い(特に動作を取るわけでもなく痛みがある)
・仕事の後半になると、腰が痛くなってくる。
・カラダを前方に曲げるよりは腰を反らせたときの方が痛みが出る。
・数年前から似たような症状はあったが、ここ最近で症状が悪化している。
・痛みの場所は腰の下部で、やや左側に痛み。
・この痛みがずっと続くのではないかと不安になり、ご来院。
カウンセリングの内容を経て、実際にカラダの問題を確認

ここからは実際にカラダのチェックを行った内容です。
・腰を反らせるときに、骨盤の前傾不足。
・腰を前後に曲げるときに、下部腰椎の動きが不足。
・腰を丸めた状態で、ずっと座り続けているためか、臀部の筋の過緊張。
・うつぶせで仙腸関節に圧迫を加えた際に腰に痛み。
・L4ー5(腰の下側)から骨盤部の多裂筋に圧痛あり。
・熱感などは特になし。
状態としては、以上のような感じでした。
腰を反らせるときに、痛みがあったのですが、この時に動きを確認して1番気になったのは腰椎の前傾が不足していることです。
お仕事中は基本的にかなり姿勢が丸くなっていると本人の自覚もあるように、腰を丸めて過ごしていることが多いようです。
そのため、骨盤を前傾させる動作が苦手になっているのと、周囲の筋肉の緊張により前傾方向への動きが制限されているのでは?
と考えまずは骨盤の前傾を促すことを考えてみました。
実際に座った状態で、骨盤の前傾をサポートしながら腰を反らせていただくと腰痛の軽減が見られました。
ということで、まずは骨盤の前傾を制限している筋肉や関節の状態から調整していきます。
整体院urokoBodyCareでの施術の進め方
Step1 どんな動きで・何に悩んでいるかを確認する

まず「どの動きをしたときに痛みが出るか」「日常のどんな場面で困っているか」を 丁寧にお聞きします。
痛みの強さや場所だけでなく、生活習慣・仕事内容・過去のケガの経歴なども含めて 整理することで、カラダに何が起きているかの仮説を立てていきます。
Step2 その動きを制限している部位を特定する
次に、STEP 1で確認した「痛みの出る動き」を実際に行っていただきながら、 どこが動きを妨げているかを評価・確認します。
筋肉・関節・筋膜など複数の要因が絡み合っていることが多いため、 優先順位をつけながら問題の所在を絞り込んでいきます。
Step3 制限を取り除いて「痛みが変わるか」を確認してから施術に入る
特定した部位にアプローチしたとき、実際に痛みや動きが変化するかをその場で確認します。
変化が出れば「そこが今回の主な問題」と判断し、本格的な施術に進みます。
変化が乏しければ別の要因を再検討します。
この確認を省いて施術に入ると改善の確率が下がると考えているため、 毎回必ずこの手順を踏むようにしています。
実際の施術スタート
今回の場合、骨盤の前傾を制限していたのは3つのものが考えられました。
1つ目が大臀筋。
2つ目が腹斜筋・腰方形筋。
3つ目が多裂筋。
順番に解説していきます。
腰痛の原因① 大殿筋・中殿筋

1つ目の大臀筋は、骨盤を後傾させる作用のある筋肉です。
お仕事でずっと腰を丸めた状態で座っている。と言う話があったように、日ごろからかなり負荷をかけて座っていらっしゃるようでした。
大臀筋や中臀筋の圧痛が強く、後方へ引っ張る力が強いため、腰を反らす際に、骨盤の前傾に制限が掛かっていたのかと思われます。
腰痛の原因② 外腹斜筋と腰方形筋
2つ目の外腹斜筋と腰方形筋は、こちらも骨盤を後傾させる作用がある筋肉です。
こちらも1つ目にご紹介した大臀筋と同じで、デスクワークによりかなり短縮緊張していました。
右利きの方には多いのですが、座っている際に左側を短縮する傾向が強く左側の腰を痛める方が多いように思います。
腰痛の原因③ 多裂筋・脊柱起立筋

3つ目は多裂筋と脊柱起立筋の収縮が弱いことです。
もともとこの方は学生時代に行っていたアメフトで、腰椎の分離症になった経験がありました。
その時に、怪我をされた部位も、腰の下部の方でした。
現在は、お仕事の際に座っている時も、腰を丸めて、背中をそらすために必要な多裂筋や脊柱起立筋の収縮が弱くなっているような状況でした。
多裂筋は脊柱(背骨の安定化)に働き、脊柱起立筋は背中を真っすぐに保つために必要な筋肉です。
これらの筋肉が使えないと、骨盤を前傾させることができないので、腰が丸まりやすく負担がかかりやすくなってしまいます。
ケガの影響でより腰の下部は、固定し安定させようという力が働いているのでは?ということが考えられました。
まずは上記の3つの部位に施術を行い変化を確認しました。
すると、腰を反らせる際の骨盤前傾の動きが先ほどよりスムーズになり、痛みもかなり緩和が見られました。
腰椎分離症とは?
今回、ご来院の方は既往歴として腰椎分離症という症状がありました。
あまり聞き馴染みのない症状だと思うので補足しておきます。
腰椎分離症はスポーツ活動が盛んな成長期に発生しやすい障害です。
成人になってからは多くの場合で骨癒合が得られないまま経過しますが、適切な筋機能を維持することで日常生活上の痛みをコントロールできるケースが多くあります。
過去に分離症と診断された経験があっても、それだけで整体を諦める必要はありません。
メインの問題が解消。次に2・3番手の問題にアプローチ
どの症状にも言える事ですがメインの問題とそれを助長するサブの問題があると私は考えています。(3番手の問題などもありますが。ちなみに英語では3番手の事をTertiary(ターシャリー)というそうです(^^;)
今回で言うとメインは、骨盤の前傾の制限や仙腸関節の問題。サブは大殿筋や腹斜筋。3番手は股関節の柔軟性や背中の張りなどの問題といった感じです。
1人1人施術の順番は異なりますが、急性期ほどサブの問題から施術を行い、その後メインの問題に移ることが多いように思います。
急性期は痛みも強く、メインの問題に近いほどカラダを守ろうとする力も働きやすいため、まずは施術に対する不安感の軽減や周囲の動きを良くすることで痛みを軽減させる目的があります。
今回は日常での痛みはあるものの、施術中の痛みはさほど無かったので、比較的メインに近い問題からの施術となりました。
股関節や背中の問題にアプローチ
まだ時間が残っていたので、このあとは股関節の柔軟性を高めることと、背中の大きな筋肉である脊柱起立筋の調整をしたり、骨盤の縁の腸骨稜という部分に付着する胸腰筋膜と呼ばれる組織があり、こちらも結びつきが強くなっていたので調整を行いました。
股関節の周囲に付着する大腿四頭筋やハムストリングも骨盤の前後傾の影響があったり、背中の脊柱起立筋なども上手く働かないと骨盤を前傾させる事が出来ません。
胸腰筋膜も癒着感が強くなると制限を掛ける原因になります。
これらの3番手の問題までも施術しておくことで、腰痛の再発の予防になったり、施術の効果を長持ちさせるために重要な要素になります。
これらの整体を行った後に、最後に骨盤と背骨の関節調整を行いました。
整体の部分でも、ほとんど腰の痛みは緩和されていたのですが、最初の検査時には、骨盤の圧迫でも痛みが出ていたことと、胸椎と腰椎の境目である胸腰椎移行部は、骨盤を前傾させるためには非常に重要な部位であるので、この2箇所の矯正を行いました。
施術後は、前後の腰の動きだけでなく、その他の動作をとっていただいてもその場では痛みはありませんでした。
2週間後に来ていただく予定になっているので、その場で、朝の痛みはどうだったか確認したいと思います。
そこで問題なければ、今回の部位が影響していたと言って問題ないでしょう。
施術が終わった後には、今回気になった4か所のエクササイズをお伝えしました。
お尻のボールマッサージ
・横向きで寝て肘で身体を支えます。
・先程スイング動作で見つけたポイントにボールを当てゆっくりと体重をかける。
・体重を深くかけて行ってもいいですし、ボールが当たっている側の膝を曲げ伸ばししたり、股関節を軽く曲げたり、伸ばしたりする方向に動かすと刺激が入りやすくなります。
・動きがスムーズになっているなら、同じ場所をもう一度ほぐしたり、その周辺の硬い場所も同様にほぐしていく。
お尻のストレッチ
・仰向けでベッドに寝る
・ストレッチする側の足は「くの字」に曲げて反対の太ももの上に乗せる(座っている時に足を組むような体勢)
・そのままストレッチをしない側の太ももを両手で抱えてお腹側に引いてくる。
・15~30秒ほど静止する(呼吸は止めない)
仕事中の座り姿勢を改善するエクササイズ
・バスタオルを3つ折りにして準備しておく
・お尻を手のひらで触り、出っ張った骨「坐骨」を探す
・先ほどのバスタオルを敷いて、坐骨に当てるように調整する
・コツとしては坐骨の下側と後ろ側にタオルが当たるようにすると効果的
骨盤の前傾を促すエクササイズ
・ベッドや椅子に浅く腰掛ける。
・骨盤を意識しやすくするために、両サイドから骨盤を支える。
・手でサポートしながら、骨盤全体を丸める・前方に傾けるという動きを行う。
・骨盤を前方に傾ける時はお尻の穴を閉じるイメージで行うと、動かしやすいかと思います。
・前後10回ずつ行うようにしましょう。
※腰を丸める動きは現代人は得意な方が多いですが、前方に傾ける動きが苦手な方が多い印象です。
以上4つをお伝えしました。
ご自宅でエクササイズができると言う方には、その日の施術で気になった箇所をいくつかお伝えしています。
普段ご自宅セルフケアをする習慣がなくて、自信がない方には、その日の中で最も痛みに対して影響与えていた箇所に関して1つに絞ってお伝えします。
出来そうな方には、いくつかまとめてお伝えしてより良い状態が維持できるように、サポートしております。
初めての方でもご来院時にエクササイズを一緒に行っていただき、動きを確認したり、後日自宅でもしっかり行えるように動画もお渡ししていますので安心です。
デスクワークで夕方に腰が痛くなる30代男性の施術例 骨盤前傾・大殿筋・多裂筋へのアプローチ【まとめ】
私は施術に関しては、その場で多かれ少なかれ変化が出るのは当然だと思っています。
しかし、症状を繰り返してしまうのは、日ごろの生活習慣の影響が多い事は明らかです。
そのときに、生活習慣を変えるのか?難しいのであれば、負担のかかる場所を自分でケアしていくのか?
どちらか2択になると思います。
これらのセルフケアを行っていただくことで、長い目で見ても痛みが出づらいカラダに変わっていきます。
また自分自身のカラダの癖がわかることで、自分で身体を整えることができるようになります。
基本的には、意識をして生活をしなければ負担のかかる場所は変わりません。
一度覚えた自分の取り扱い説明書は一生ものになるかもしれません。
上野(東上野)・稲荷町の整体院urokoBodyCareでは通常の整体のように、その場の変化を出すだけでなく自分で自分の身体をケアできるように継続的にサポートしております。
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朝方に腰の痛みが出やすい原因についてもお伝えしています。
合わせてご覧ください!
よくある質問
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デスクワークで夕方になると腰が痛くなるのはなぜですか?
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長時間腰を丸めた姿勢で座り続けることで、骨盤を後傾させる大殿筋や外腹斜筋が過緊張し、骨盤を前傾させる動きが制限されます。
また腰椎を支える多裂筋・脊柱起立筋の活動も低下するため、時間が経つほど腰への負担が増し、夕方に痛みとして現れやすくなります。
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腰を反らせたときに痛い場合、前に曲げるときと何が違うのですか?
-
腰を反らせる動作(伸展)は骨盤の前傾を伴います。
この動きが制限されていると腰椎の一部に過剰な負荷が集中し、痛みが出やすくなります。
一方、前に曲げる動作は日常的な座り姿勢に近いため、すでに慣れた動きとなっていることが多く、伸展方向に比べて症状が出にくい場合があります。
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腰椎分離症の既往がある場合、整体を受けても大丈夫ですか?
-
腰椎分離症の既往は、整体施術の絶対的な禁忌ではありません。
ただし分離した部位周辺には過去のダメージに対して身体を守ろうとする反応が残りやすく、施術前のカウンセリングと動作確認を丁寧に行った上で、その状態に合ったアプローチを選ぶことが重要です。
不安な点は来院時にお気軽にご相談ください。
-
施術後に渡されるエクササイズは、毎日続けなければいけませんか?
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毎日続けることが理想ですが、最初から全項目を完璧に行う必要はありません。
施術時にご自身のカラダへの影響が最も大きかった箇所を1〜2つに絞ってお伝えしています。
まずは問題のある個所だけでも続けることで、施術の効果を長持ちさせ、痛みの再発を起こりにくくする土台を作ることができます。
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整体を何回受ければ改善しますか?
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症状の経過期間・生活習慣・身体の状態によって異なるため、一概に「何回」とはお伝えしにくいのが実情です。
urokoBodyCareでは初回施術後に再評価を行い、状態の変化と今後の見通しをご説明しています。痛みの緩和だけでなく「自分でカラダをケアできる状態」を目標にサポートしています。
まずは1〜2回のご来院を目安にしていただければと思います。
参考文献
Beach TAC, Parkinson RJ, Stothart JP, Callaghan JP. Effects of prolonged sitting on the passive flexion stiffness of the in vivo lumbar spine. Spine J. 2005 Mar-Apr;5(2):145-54. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15749614/
Williams M, Solomonow M, Zhou BH, Baratta RV, Harris M. Multifidus spasms elicited by prolonged lumbar flexion. Spine (Phila Pa 1976). 2000 Nov 15;25(22):2916-24. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11074680/
Freeman MD, Woodham MA, Woodham AW. The role of the lumbar multifidus in chronic low back pain: a review. PM R. 2010 Feb;2(2):142-6. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20193941/
この記事を書いた人

- urokoBodyCare院長
-
<資格>
柔道整復師(施術歴19年)
これまで培ってきた技術や解剖学に基づき施術を行っております。
クライアントのお話を伺うことも大好きなので身体のお悩みだけでなく、そのほかのお話も聞かせてください。
<出身> 富山県
<生年月日> 1988年6月30日
<血液型> O型
<趣味> ゴルフ、街歩き、お酒を飲むこと(ハイボール)、野球観戦
最近は仕事のあとに稲荷町・上野・浅草エリアを街歩きをして新しい飲み屋さんや行きたい場所を見つけることにハマっています
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