「椅子から立ち上がると腰が伸びない」50代男性の腰痛のケース 上野・稲荷町の整体師が施術の流れを解説

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この記事でわかること

・50代男性の半年以上続く腰痛の施術事例を紹介

・カウンセリングから施術までの具体的な流れと判断の考え方

・腰椎・骨盤・皮下組織それぞれへのアプローチの内容

・腸骨稜周辺の皮下組織と腰痛の関係

・施術後に指導したセルフケアの内容

みなさんこんにちは!

上野(東上野)・稲荷町の整体院urokoBodyCareの魚住です。

今回は先日urokoBodyCareに、ご来院になられた腰痛の方の症例紹介を行っていきたいと思います。

これまで多くの症状に対しての記事を書いてきましたが、実際に整体院urokoBodyCareでは、どのような施術をしているのか?

というお声もときどきいただくので、実際の施術の流れや実際の症状に関しての流れについて解説していきます。

この記事は柔道整復師として施術歴18年のurokoBodyCareの魚住の施術の際に何を考えているか?

またどのような流れで施術をしていくのか?

についてなるべく分かりやすく解説した記事になります。

50代男性のモデルイメージ

今回も腰痛の方のお話になります。

この方は、元々半年前から腰痛があり、今回お仕事中に痛みが強くなりご来院になった50代の男性のケースです。

ご来院の方のデータ

・50代男性。割と大柄な体型(80キロ代中盤から後半くらいのイメージ)

・最近はデスクワーク中心だが、現場に向かうことも。

・運動習慣はなし。

・過去の既往歴は目立ったものは無し。

・首や肩のコリは感じているが、気にする程でも。

・座っていると背中が丸くなってしまう。

施術前の腰の状態

・半年前から腰の状態が気になり始めた。

・起床時の痛み。昼には痛みが軽減することも多い。

・痛みの場所は骨盤の上部から腰椎の下部。

・椅子から立ち上がろうとする際は、腰が伸びない感覚。

・痛みはあるが動けない程ではない

ご来院時の状態としては、このような状態でした。

ここからは実際にチェックを行った内容です。

・座った状態での前屈で骨盤周り(腸骨稜)から、腰椎下部にかけて痛み。

・反らす動作は痛みはないが、骨盤の前傾動作と胸椎の伸展が固く動きづらい。

・腰椎の下部(中心に近い所)や骨盤の上辺り(腸骨稜)がなんとなく痛むような表現で訴える。

・どちらかと言うと左側の方に痛みが強い。

・骨盤は長時間のデスクワークでやや後傾。

・熱感などは特にみられず。

・骨盤の前傾の動きをサポートすると痛みの軽減が見られる。

・腰部下部の腰の脇にある椎間関節に圧痛。

色々と確認を行った結果、まずは骨盤の動きをサポートすると前屈での痛みが軽減していたので、まずはそちらに変化を加えるところからスタートしました。

日頃からデスクワークが増えていて、かつ猫背姿勢で仕事をされているということで、お尻や骨盤(腸骨)の周りの皮下組織の癒着や筋肉の硬さは、かなり強くなっている様子でした。

股関節まわりの柔軟性をつけつつ、まずは臀部と腸骨の際(腸骨稜)の癒着を緩和させるところからスタートしました。

この時は必要に応じて体勢を、うつ伏せや横向けで施術をして、お尻や腰と腸骨をつなぐ腰方形筋という筋肉を緩めます。

少し緩んだ所で、次に腸骨稜の周囲の皮下組織の滑走性をつけていきます。

先ほどまで施術を行っていた、腰やお尻の筋肉はみなさんも固くなるというイメージは湧くかと思います。

しかし実は筋肉だけでなく、脂肪組織の癒着も腸骨稜にも付着するため、腰痛の方は注意が必要です。

冒頭でも申し上げた通り、今回の男性は比較的、大柄で皮下脂肪もやや多いように見受けます。

脂肪組織も潤滑があれば、油のようにスムーズに動き、痛みは引き起こしませんが、

・最近急激に体重の増加した。

・長い期間、運動習慣がない。

・デスクワークで座り続ける生活続いている。

皮下組織の癒着が腰痛を引き起こすインフォグラフィック。

というような生活を続けていると、脂肪組織も固くなり潤滑を失ってしまします。

実際、腸骨稜後部の皮下脂肪組織の変化が腰痛の一因となりうることは症例報告でも指摘されています。(Erdem HR et al., 2013)

また腰部の結合組織・筋膜の滑走性が低下している方では慢性腰痛との関連が示されています(Langevin HM et al., 2011)。

さらに体重増加や肥満が腰痛リスクを高める可能性はメタ分析でも報告されており(Zhang TT et al., 2018)、日頃の生活習慣の見直しも腰痛緩和を考えるうえで重要な要素のひとつです。

3本の箇条書き(体重増加・運動不足・座りっぱなし)を根拠として受け取る形になるので、流れとして非常に自然につながります。

これらの組織の滑走性が低下と先ほどまで施術していた筋肉の問題が、腰の前屈動作時に、骨盤の前傾動作が妨げられている原因なのでは?と考え進めています。

再度ここで動きのチェック

腰の動作を確認する男性。urokoBodyCareの魚住。

ここまでで一度座っていただいて動作を確認していきます。

ご来院時より前屈での動きはスムーズになっていると仰っていただきましたが、まだ深く曲げた時の痛み・違和感は場所は同じで残るそうです。

この時にまだ気になったのは、まだ骨盤の前傾の不足と腰部下部が伸長しない感覚です。

腰にある脊柱起立筋が上手く働かないと、骨盤の前傾が不足するケースもあります。

そのため、「まだ腰回りの筋肉の問題が残っている?」と考えが浮かびました。

動作してもらった時に、そのような印象があったので、再び横向きに寝ていただき丁寧に調べていくと…

腰椎の脇にある関節を押さえた時の痛みと近くを走る筋肉にロープ状の強い硬結と圧痛がありました。

ロープ状の硬結は、この日触った中で最も痛みを訴えていました。

こちらを緩めたのちに、関節を動かすために、関節への施術を行いました。

その後に起き上がっていただき、前屈の痛みを確認した所、痛みが大分緩和したと仰っていただけました。

施術の最後に、ご紹介者様に勧められていたメディセルも試してみたいと希望がありました。

メディセルは、丸くなって表層から固まっていた背中(肩甲骨の間くらいの高さ)と骨盤・背骨の周りを中心にメディセルを行なってこの日は終了しました。

メディセルに関して馴染みのない方も多いと思います。

気になる方はメディセルは何をしてくれる機械?なのかをご説明しております。

メディセルとは?皮膚や皮下組織をリリースする最高のパートナー

整体院 urokoBodyCare|上野で腰痛・肩こりで整体をお探しの方はurokoへ

整体院urokoBodyCareでは自宅でのセルフケア指導にも力をいれいます。

今回の方も施術後に必要な箇所のエクササイズの方法をお伝えしました。

また時間が経過すると方法を忘れがちです。

そんな時のために方法を思い出せるように動画をお送りしてセルフケアが、常に出来るように支援しています。

今回は自宅でのセルフケアとして、2種類の方法をお伝えしました。

お尻のボールマッサージ

・横向きで寝て肘で身体を支えます。

・先程スイング動作で見つけたポイントにボールを当てゆっくりと体重をかける。

・体重を深くかけて行ってもいいですし、ボールが当たっている側の膝を曲げ伸ばししたり、股関節を軽く曲げたり、伸ばしたりする方向に動かすと刺激が入りやすくなります。

・2、30秒ほど続け一度立ち上がり、先程のテイクバック動作を確認します。

・動きがスムーズになっているなら、同じ場所をもう一度ほぐしたり、その周辺の硬い場所も同様にほぐしていく。

デスクワークの際に背中が丸くならない座り方

・バスタオルを3つ折りにして準備しておく

・お尻を手のひらで触り、出っ張った骨「坐骨」を探す

・先ほどのバスタオルを敷いて、坐骨に当てるように調整する

・コツとしては坐骨の下側と後ろ側にタオルが当たるようにすると効果的

今回は症例の男性に合わせたセルフケアをお伝えしましたが、実際には症状に応じて一人一人内容を変えてお伝えしています。

当然のことながら負担の掛かる場所は、人それぞれ異なります。

あなたに適したセルフケアを行うことで、より腰痛が起こりにくい身体作りを目指せます。

今回の腰痛は大きく分けて3つの問題があったように思います。

・腰周囲の筋・皮下組織

・骨盤の可動性

・腰椎の周りの関節

最初は周囲の筋や皮下組織が固く、癒着を起こしており、仙腸関節が動かしづらい状況での腰痛では?と思い施術を進めていきました。

その結果、痛みは軽減しましたが、まで症状は残っていたので他の部分の可能性を探りました。

その次に、腰椎のワキにある椎間関節の問題の可能性を考え施術を行った結果、痛みを緩和することができました。

もちろん断定はできないので、上記の部位を施術して緩和した可能性がある。としか言えませんが…

(表現の規制があるのでお察しください。)

この方だけでなく、比較的腰痛の場合は1つの問題がなくなれば、他が気になってくるケースも多いように思います。

そのため自力のストレッチやセルフケアだけでは取れないケースや慢性化してしまうケースも増えてしまうのだと思います。

私も施術の前のチェックは最初の方向性を決める上では重要ですが、その後のチェックも絶対に欠かせないものだと思っています。

問題が一つだけで、緩和する腰痛であれば儲け物と思ってしまうくらいです。

このように一つ一つ問題を確認し潰していくことが結果的に、長く悩む腰痛を緩和していくために最も近道になる方法だと思います。

あとは負担の掛けているのは、日頃の生活なので、その生活の中で負担を減らす工夫をしたり自宅でのエクササイズを行なっていただくことで、さらに負担の軽減につなげられます。

上野(東上野)・稲荷町の整体院urokoBodyCareでは自分でケアを出来るという点も非常に大切にしています。

こまめに通院して、セルフケアを行うと言うことも良いとは思いますが、基本的に整体院に通うのが大好きと言う人は少ないでしょう。

自宅でケアをして、どうしようもない時に整体に行くというスタンスが最も良いのでは?と私は考えております。

同じようなお考えをお持ちの方はお力になれるかと思いますので、上野・稲荷町の整体院urokoBodyCareへご相談ください。

腰痛に関してはこちらの記事もオススメです。

腰痛と腹斜筋の関係についてのお話です。

デスクワークをしていると知らず知らずのうちに、お腹の筋肉も伸びなくなっているケースがあります。

【整体師が解説】腹斜筋の硬さが腰痛を招く理由とは。腰だけ施術しても良くならないのは腹斜筋が関係していた?

腰痛は腹筋が弱いから起こるもの…一昔前までは、そのように言われていました。しかし現代では腹筋が過度に収縮したり、固くなることで逆に腰痛になることも分かってきてい…

「椅子から立ち上がるときに腰が伸びない」のはなぜですか?

長時間の座り仕事などで骨盤が後傾したまま固まると、立ち上がりの際に骨盤を前傾させる動きが制限され、腰が伸びにくくなることがあります。

腰椎周囲の筋肉や椎間関節の硬さが複合的に関わっているケースも多くみられます。

腰痛が朝に強く、昼になると楽になるのはなぜですか?

就寝中の姿勢や椎間板の水分変化、筋肉の緊張パターンなど複数の要因が考えられます。

起床時に痛みが強く活動とともに軽減するタイプの腰痛は比較的よくみられるパターンで、骨盤まわりの動きや腰椎周囲の状態を評価・確認することが改善への手がかりになります。

朝の腰の痛みに関しては、こちらの記事で理由を解説しています。

「朝の腰の痛み」痛くなる原因と今日から出来る起床時の腰痛の対策6選。

整体院 urokoBodyCare|上野で腰痛・肩こりで整体をお探しの方はurokoへ

皮下脂肪の多い人は腰痛になりやすいですか?

体重増加や長期間の運動不足・座りっぱなしの生活が続くと、腰やお尻の皮下組織の滑走性が低下し、骨盤の動きを妨げる一因になることがあります。

筋肉の硬さと合わせて、皮下組織へのアプローチが有効なケースもあります。

腰痛の施術は何回くらいで変化を感じられますか?

症状の種類や経過によって異なりますが、初回の施術でも動作時の痛みや可動域に変化を感じていただけるケースは少なくありません。

ただし慢性化した腰痛では複数の部位に問題が重なっていることも多く、段階的に確認・評価しながら進めていく必要があります。

自宅でできる腰痛のセルフケアを教えてください。

臀部をテニスボールなどでほぐすマッサージや、正しい座り方の意識が基本的なセルフケアとして効果的なケースがあります。

ただし症状や原因によって適した方法は異なりますので、施術時に個別にご案内するのが最も確実です。

その他の方の症例の紹介はこちらの記事でも行っています。

「ぎっくり腰になりそう…」とぎっくり腰一歩手前の状態でいらっしゃった方への施術を歴18年の魚住が解説しています。

参考文献

  1. Erdem HR, Nacır B, Özeri Z, Karagöz A. Episacral lipoma: a treatable cause of low back pain. Agri. 2013;25(2):83-86. PMID: 23720083
  2. Langevin HM, Fox JR, Koptiuch C, et al. Reduced thoracolumbar fascia shear strain in human chronic low back pain. BMC Musculoskelet Disord. 2011;12:203. PMID: 21929806
  3. Zhang TT, Liu Z, Liu YL, et al. Obesity as a risk factor for low back pain: a meta-analysis. Clin Spine Surg. 2018;31(1):22-27. PMID: 27875413
  4. Baradaran Mahdavi S, Riahi R, Vahdatpour B, Kelishadi R. Association between sedentary behavior and low back pain; a systematic review and meta-analysis. Health Promot Perspect. 2021;11(4):393-410. PMID: 35079583

この記事を書いた人

魚住 享平
魚住 享平urokoBodyCare院長
<資格>
柔道整復師(施術歴18年)

これまで培ってきた技術や解剖学に基づき施術を行っております。
クライアントのお話を伺うことも大好きなので身体のお悩みだけでなく、そのほかのお話も聞かせてください。

<出身> 富山県
<生年月日> 1988年6月30日
<血液型> O型
<趣味> ゴルフ、街歩き、お酒を飲むこと(ハイボール)、野球観戦

最近は仕事のあとに稲荷町・上野・浅草エリアを街歩きをして新しい飲み屋さんや行きたい場所を見つけることにハマっています