デスクワークの正しい座り方 腰痛・肩こりを防ぐコツを柔道整復師が解説【上野・稲荷町】

この記事でわかること
・解剖学的に正しいとされる座り方の基本
・タオル1枚でできる姿勢キープのコツ
・正しい姿勢より「こまめに体勢を変える」ことが重要な理由
・首こり・眼精疲労・腰痛それぞれに座り方が与える影響
・姿勢改善に役立つエクササイズ4選
みなさんこんにちは!
上野・稲荷町の整体院urokoBodyCareの魚住です。
さて今日は日頃デスクワークが多い方に向けて正しい座り方と座り方の工夫についてお伝えします。
日頃、整体院でみなさんから頂くお悩みとして多いものの1つが「どのような姿勢が正しい状態なのかわからない…」
確かにこれは、学校で習うこともなければ、誰かに教えてもらう訳でなく、見よう見まねで行なっている方がほとんどかと思います。
そこで今回は
・正しい座り方とは?
・正しく座るためのコツは?
・正しい姿勢でいることだけが正義ではない?
など座り方に関するコツについて上野(東上野)・稲荷町の整体院urokoBodyCareの魚住がお伝えしていきます。
目次
解剖学的に正しい姿勢とは?

みなさんは、そもそも正しい姿勢とはどのような姿勢の事だと思いますか?
・顎を引いた状態?
・背中が伸びた状態?
・腰が丸まっていない状態?
みなさんの中でも、それぞれ思い描く理想の姿勢があるのでは無いでしょうか?
上記のイメージは部分的には、どれも間違っていないのですが、これだけでは不十分です。
では解剖学的に正しいとされる姿勢はどのような姿勢なのでしょうか?
正しい座り方のポイント

まずはイラストをご覧ください。
座った姿勢では、骨盤・腰椎・背中・頭の位置がひとつながりに整っていることが重要です。
研究では、座位において骨盤が後ろに傾くことで腰椎の自然なカーブ(腰椎前弯)が失われ、椎間板への負荷が増加することが報告されています(Cho et al., Asian Spine J. 2015)。
つまり、正しい座り方の土台は「背中を伸ばすこと」ではなく、骨盤をニュートラルな位置に保つことにあります。
正しい座り方のチェックポイントは以下のとおりです。
・坐骨で座面をしっかり捉えている(お尻が座面に対して垂直に乗っている状態)
・骨盤が前にも後ろにも傾きすぎていない(ニュートラルポジション)
・腰に自然なカーブ(前弯)が残っている(腰が丸まっていない)
・背中が自然に伸びている(力で反らせるのではなく、骨盤が整った結果として伸びる)
・耳・肩・骨盤が一直線上に並んでいる
・股関節・膝関節がおおよそ90度
・足裏が床にしっかりついている
背中を伸ばそうとすることよりも、骨盤の位置を整えることを意識するのがポイントです。
骨盤さえ立てば、背骨は自然と良い位置に収まりやすくなります。
以上が解剖学的に正しい姿勢となります。
理想とする姿勢は理解できても…

先ほどのチャプターで正しい姿勢をお伝えしました。
しかし頭で理解していても、このような姿勢をキープするのは結構大変なんですよね(^^;
正しい姿勢でいるためには、適度な筋力も必要だし、慣れていなければ筋肉が張ってしまうから疲れて止めてしまったり…
そもそも
・仕事に集中してしまうと画面に近づいてしまう…
・背中を伸ばそうとしても背中が硬くてキープできない…
・そんなに何箇所も気にしていたのでは、仕事にならない…
私も現場で正しい座り方をお伝えしていますが、ほとんどの方から言われるのは上記のようなお言葉です。
確かに私もデスクワークをしていると気がつけば顔が画面に近づいてしまっていたり、腰が丸まってしまったりと正しい姿勢をキープすることは容易では無いと実感します。
そこで次の章では、無意識下で行える正しい姿勢をキープするコツをお伝えします。
正しく座るための簡単なコツ
では、次にタオル一枚で正しい姿勢を意識しやすくなる方法をお伝えします。
正しく座るためのコツ
①バスタオルやクッションを用意する
②椅子の上にタオルを丸めて準備しておく
③お尻の下方にある坐骨を探す
④坐骨の中央からやや後方にタオルが当たるように座る
実際にこの状態を作り座ってみてください。
正しい姿勢をキープするには背中を伸ばすことよりも腰が丸まらないようにすることが重要です。
それは、いくら背中を伸ばそうとしても土台が丸まっていては、背中を反らせようと思っても伸ばすことが出来ず勝手に猫背になってしまうからです。
しかしタオル一枚置くことで腰が丸まる事を予防し、自然と良い姿勢をキープしやすくなります。
良い姿勢になることだけが、大事なことなのか?
ここまで基本の良い姿勢と良い姿勢でいるためのコツについて話をして来ました。
しかし手のひらを返すような話になりますが「良い姿勢でいることだけが、正解なのか?」という疑問です。
基本は基本で重要なので覚えておいて欲しいですが、良い姿勢でも長時間続くと、同じ箇所に負荷が掛かると思いませんか?
確かにみなさんの腰が痛くなるのは、悪い姿勢で長時間作業されるからという問題があります。
しかし良い姿勢でも負荷は減っても、結局は同じです。
私としては、「こまめに体勢を変えることで負荷を減らせば良い」という考え方です。
姿勢をこまめに変えるのは、立ち上がる事だけではない?

確かにデスクの仕事中、会議中に立ち上がったり、軽い体操をするというのは現実的ではありません。(できればそれに越した事はないが…)
しかし体勢を変えるというのは、何も立ち上がる事だけではありません。
それは足を組む、足を組み替える、椅子の座面で片足を「くの字」に折って座る、頬杖をつく、スタンディングデスクや場所を変えて作業するなど座ったままでも出来ることがあります。
一般的には確かに足を組むという行為は、カラダの歪みを作る原因の一つです。
しかしこれは、足を組んだ状態で長時間や腰が丸まったままで長時間など、同じ姿勢が続くことに問題があります。
悪い姿勢でも短時間であれば、決して悪くないものだと私は考えています。
これなら出来そうな気がしませんか?
みなさんはどちらが現実的な気がしますか?
もちろん正しい姿勢をキープ出来ますという方は序盤にお伝えした良い姿勢でお仕事をしていただければと思います。
しかしこれまで3万人以上の施術をして、お話を伺って来た中で良い姿勢のキープするというのは想像以上に厳しいものです(実際に自分がやっていてもそうです(^_^;))
しかしこまめに姿勢を変えるのであれば、割と簡単に出来るのでぜひ一度試してみてください。
良い姿勢を作るためのエクササイズ4選

ここまでは、正しい座り方、座り方のコツ、考え方についてお伝えしてきましたが、ここからは理想の姿勢を作るためのエクササイズをご紹介します。
正直カラダの使い方だけでは、正しい姿勢にならない方がいます。
それはこれまで積み重ねてきた、カラダのクセ。可動域制限。筋力低下など様々な問題があります。
この章では、そんなカラダをリセットするための方法をお伝えします。
以下の4つのエクササイズは
・背中を反らすために必要な胸椎の柔軟性。
・固まった臀部をほぐすエクササイズ
・骨盤の前傾を促すエクササイズ
・良い姿勢をキープするための大殿筋のトレーニング
で構成されています。
良い姿勢がキープできない方はぜひ試してみてください。
胸椎伸展エクササイズ
・ベッドや床で4つばいになる
・両手を頭側に出来るだけのばす
・胸をベッドに近づける
・動くようになってきたらより腰に近い側を意識してストレッチ
・1回15~30秒を目安に
※動かし方に関しては、こちらの動画をご覧ください。
※ポジションを取った時に肩が痛む方は無理をしないでください。
お尻をほぐすボールエクササイズ
・横向きで寝て肘でカラダを支える
・ボールを当てる位置を変えながら痛いけど気持ちポイントにゆっくりと体重をかけて10〜15秒ほどキープ
・体重を深く掛けたり、エクササイズをしている側の足の股関節や足を軽く曲げ伸ばしすると刺激量アップ
骨盤前・後傾を促すエクササイズ
骨盤の前後傾のポイント
・椅子に浅く腰掛ける
・腰に手を当てて骨盤の前後傾の誘導をする
・あくまで骨盤の運動。脊柱全体を動かさないように注意する
お尻のトレーニング
・仰向けで膝を立てて軽く沿わせた状態から骨盤をゆっくり持ち上げる
・持ち上げる時はお尻の穴を締めてから、上に持ち上げるイメージ
・5秒保持 × 10回
・臀部・ハムストリングを使い腰部の負担を減らす
正しい姿勢やこまめに姿勢を変えることで期待できる効果
ここまでの座り方の解説をしてきましたが、ここからはこの座り方をすることでどのようなメリットがあるのかをお伝えします。
主には3つの効果が期待できます。
・首や肩の負担低下
・眼精疲労予防
・腰痛・背中痛予防
首や肩の負担低下

姿勢が崩れる典型的なパターンは腰が丸くなり、背中が丸まる、いわゆる猫背の姿勢です。
猫背になると首や肩に考えられる影響としては、頭の重みを支えるために過度に首や肩にストレスが掛かってしまうことです。
頭の重みというのは、想像以上に重たいもので、体重のおおよそ7%程度と言われています。
体重70キロの私でいうと約4.9キロぐらいになります。
さらに頭の位置が約15度傾くだけでも、重さは約2.5倍になります。
この状態で長時間デスクワークしていると最も負荷が少ないと見積もっても12.25キロ。
それを支える筋肉が疲労しやすいのは想像に難くないと思います。
眼精疲労を予防する

先ほどの頭の位置とも関係があるのですが、眼精疲労に関わるのは目の周りの筋肉だけではありません。
頭と首の境目にある後頭下筋群も眼精疲労との関わりがあります。
特に小・大後頭直筋という筋肉は目のピント調整にも関連しています。
頭の位置が前に出ると自然と目線は下を向く事になります。
そのままでは仕事にならないので、後頭下筋が収縮することで頭を引き上げて目線を上げます。
その結果、小・大後頭直筋が過度に疲労を起こしてしまいます。
眼精疲労については、こちらの記事で詳しく解説してあります。
腰痛予防

猫背の姿勢が長時間続くと腰にも影響を与えます。
腰が常に丸まる事で、骨盤は後傾方向に誘導されます。
腰が後傾方向に一時的に動く事は全く問題がないのですが、長時間その姿勢でいる事で骨盤の位置が固定化され、骨盤の前傾方向の動きが出しづらくなっている方を時々見かけます。
またその姿勢でいるとお尻の大臀筋やハムストリングが短縮し、更に骨盤を後傾方向に引っ張るという悪循環に陥ってしまいます。
骨盤の前傾動作が出来ず、腰痛になっている症例をこちらで紹介しています。
デスクワークの正しい座り方 腰痛・肩こりを防ぐコツ【まとめ】

ここまで正しい座り方と、その実践に向けたコツをお伝えしてきました。
最後に、このページの内容を整理してお伝えします。
腰痛の本質は「悪い姿勢」よりも「同じ姿勢の継続」にある、というのがこの記事を通じてお伝えしたいことです。
研究でも、長時間にわたって同じ体勢を保ち続けることが腰部周辺の筋肉の疲労や椎間板への負荷につながることが示されています。
オフィスワーカーを対象に「姿勢をこまめに変えることで首・腰の痛みの発症を抑制できるか」を検討した比較試験では、体勢を変える習慣を持つグループでは6ヶ月間の追跡期間中に首・腰痛の新規発症が少なかったことが報告されています(Waongenngarm et al., Scand J Work Environ Health. 2021)。
つまり座り方の「正解」にこだわるよりも、どんな姿勢であれ30分に一度は体を動かす・体勢を変えることのほうが、実際の腰痛予防としての根拠があると言えます。
足を組む、椅子の座面で片足を折る、頬杖をつく。
こういった「行儀の悪い」姿勢も、短時間ならば体勢を変えるための選択肢の一つになるということです。
問題は姿勢の種類ではなく、その姿勢を「維持し続けること」です。
まずはタオルを一枚椅子に置くことから始め、気がついたときにカラダを少し動かす。
この2つだけでも、長い目で見て腰への負担は確実に変わってきます。
仕事に全力を注ぐためにも、ぜひ今日から座り方を少しだけ意識してみてください。
文章では座り方が分からない、長年腰痛に悩んでいるなど腰の痛みでお困りの際は上野・稲荷町の整体院urokoBodyCareまでご相談ください。
よくある質問
-
デスクワーク中の「正しい座り方」とは、どのような姿勢ですか?
-
骨盤が後ろに傾かない(骨盤が立っている)状態を土台として、その上で背中が自然に伸びている姿勢が基本です。
背中だけを伸ばそうとしても、骨盤が丸まったままでは猫背を防ぐことができません。
まず坐骨で座面をしっかり捉えることを意識するのがコツです。
-
長時間座っていると腰が痛くなるのはなぜですか?
-
同じ姿勢が続くことで、腰まわりの筋肉や椎間板に継続的な負荷がかかり続けるためです。
良い姿勢であっても長時間同じ体勢でいれば疲労は蓄積します。
姿勢の「良し悪し」より、「同じ姿勢を続けないこと」のほうが腰痛予防には重要な場合があります。
-
足を組む座り方はカラダに悪いのですか?
-
足を組んだ姿勢で長時間過ごすことは骨盤のゆがみの一因になり得ますが、短時間であれば大きな問題はありません。
むしろ同じ姿勢を続けないための体勢変えの一つとして、足を組み替えながら姿勢を動かすことは、デスクワーク中の負担分散に役立ちます。
-
タオルを椅子に置くと姿勢が改善するのはなぜですか?
-
坐骨のやや後方にタオルを当てると、骨盤が自然に前傾し、腰の丸まりを防ぎます。
背中を意識的に伸ばそうとしなくても、この「骨盤の土台」が整うだけで上体の姿勢が安定しやすくなります。
道具を使わずに正しい姿勢を作る、シンプルで続けやすい方法です。
-
目の疲れと首こりは関係があるのですか?
-
関係があります。頭部と頸椎1・2番をつなぐ後頭下筋群は、眼球の動きや視線の安定とも連動しています。
長時間の画面作業で頭が前に出ると後頭下筋群が緊張しやすくなり、目の疲れと首こりが同時に起こりやすくなります。
姿勢を整えることは、眼精疲労の予防にもつながります。
参考文献(記事掲載分)
参考文献
- Cho IY, Park SY, Park JH, Kim TK, Jung TW, Lee HM. The effect of standing and different sitting positions on lumbar lordosis: radiographic study of 30 healthy volunteers. Asian Spine J. 2015 Oct;9(5):762-9. PMID: 26435796.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26435796/ - Hansraj KK. Assessment of stresses in the cervical spine caused by posture and position of the head. Surg Technol Int. 2014 Nov;25:277-9. PMID: 25393825.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25393825/ - de Leva P. Adjustments to Zatsiorsky-Seluyanov's segment inertia parameters. J Biomech. 1996 Sep;29(9):1223-30. PMID: 8872282.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8872282/ - Waongenngarm P, van der Beek AJ, Akkarakittichoke N, Janwantanakul P. Effects of an active break and postural shift intervention on preventing neck and low-back pain among high-risk office workers: a 3-arm cluster-randomized controlled trial. Scand J Work Environ Health. 2021;47(4):306-317. PMID: 33906239.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33906239/
この記事を書いた人

- urokoBodyCare院長
-
<資格>
柔道整復師(施術歴19年)
これまで培ってきた技術や解剖学に基づき施術を行っております。
クライアントのお話を伺うことも大好きなので身体のお悩みだけでなく、そのほかのお話も聞かせてください。
<出身> 富山県
<生年月日> 1988年6月30日
<血液型> O型
<趣味> ゴルフ、街歩き、お酒を飲むこと(ハイボール)、野球観戦
最近は仕事のあとに稲荷町・上野・浅草エリアを街歩きをして新しい飲み屋さんや行きたい場所を見つけることにハマっています








