生理痛で腰まで痛くなるメカニズムを柔道整復師が解説【上野・稲荷町】

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この記事でわかること

・生理中に腰が痛くなる3つの理由

・整体の施術で意識しているポイント

・自宅でできるセルフケアとその根拠

みなさん、こんにちは!

上野・稲荷町の整体院urokoBodyCareの魚住です。

今日は「生理が近づくとなぜ腰が痛くなるのか?」というテーマについてお伝えします。

先日、ご来院の方からこのような相談を受けました。

「生理の前や生理中は腰の痛みが強くなるんです…」

という悩みでした。女性の方であれば、共感できる方も多いのではないでしょうか。

生理周期に伴うホルモンの変化が影響しそう。ということはみなさんもご存知かと思います。

しかし実際の所はカラダの中で何が起こって痛みに繋がっているのでしょうか?

今回は、生理が近づくと腰が痛くなる理由や、自宅でできる対策について、研究データも交えながらお伝えしていきます。

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この記事を書いた人

魚住享平

整体院urokoBodyCare院長

<資格>

柔道整復師(施術歴19年)

メディセリスト

のべ3万人以上の施術経験と解剖学に基づき施術を行っております。

理由① 子宮に関わる筋肉の過度な収縮と血流不足

子宮が過度に収縮し苦しそうな様子を表したイラスト

生理が始まると、子宮内膜の細胞膜に含まれるアラキドン酸という脂肪酸から、発痛物質であるプロスタグランジンが作られます。

プロスタグランジンは子宮筋を過度に収縮させ、子宮内の血流や酸素の供給量を低下させることで痛みを生じさせます。

これと同時に、子宮周辺の神経も過敏になり、より痛みを強く感じやすくなります。

この痛みが下腹部だけでなく腰や太もも周りに放散することが、月経に伴う腰痛の原因の一つとされています。

海外の薬理学的なレビューでも、このプロスタグランジンの働きが月経痛の中心的なメカニズムとして報告されています。

理由② 骨盤底筋からの関連痛

骨盤底筋が過度に収縮し関連痛を出す様子。

もう一つの理由が、骨盤底筋由来の痛みです。

骨盤底筋は骨盤の底を支える筋肉で、普段は呼吸や排尿時などに働いています。

日頃から意識して使えている方は柔軟性や筋力を保てていますが、出産を経験した方や運動習慣がない方などは、骨盤底筋が固まって使いづらくなっていることがあります。

そうすると筋肉の中にトリガーポイント(いわゆる筋肉のコリの塊)ができてしまい、その関連痛として腰痛に繋がるケースがあります。

実際、月経困難症のある女性を調べた研究でも、骨盤底筋群からの関連痛が広い範囲に及びやすいことが報告されています。

理由③ 神経や脳が過敏になってしまうため

神経や脳が過敏に反応している様子を表したイラスト

3つ目の理由が、痛みの感じ方そのものが変化するということです。

女性は閉経を迎えるまで、おおよそ月に1度は生理を迎えることになります。

強い月経痛を繰り返し経験することで、脳や神経が痛みに対して過敏になっていくことが、研究でも確認されています。

ある研究では、月経痛の経験が長い女性ほど、圧痛を感じる範囲が広がり、痛みへの反応も強くなる傾向が示されていました。

できるだけ早いうちから生理痛を軽くするよう対策することが、長い目で見たときに症状を軽減させる方法の一つになります。

整体ができること① 胸椎・腰椎の移行部への施術

胸椎と腰椎の調整(チェスタードロップ)を行う魚住の様子。
胸椎と腰椎の調整をするチェスタードロップ

一つ目が、胸椎と腰椎の移行部に対しての施術です。

この部位は、腰や骨盤周りに向かっていく神経が束になって集まっているところです。

通常の腰痛でも重要になる部位ですが、生理痛の場合も同様です。

生理痛に主に関連しているのが下腹神経です。

下腹神経…上下腹神経叢から分岐し、胸椎10番から腰椎1番の間から分布して子宮に向かって繋がる神経

最初にお伝えしたように下腹神経の出元は胸椎と腰椎の境目です。

この部位の施術を行うことで生理痛を和らげられる可能性があります。

整体ができること② 骨盤周辺への施術

臀部への施術をする様子。

2つ目が、仙骨や骨盤周辺への施術です。

骨盤内臓神経…子宮や膣上部からの感覚を伝え、仙骨のほうへと繋がる神経

陰部神経…肛門周囲などの感覚や骨盤底筋の運動を支配しており、理由②で説明した骨盤底筋のトリガーポイントとも関連しています。

海外の研究データでも、胸椎10番〜腰椎1番、仙骨2番〜4番にかけて電気刺激や徒手療法を加えることで、月経痛が軽減したという報告があります。

2024年に発表されたシステマティックレビュー・メタ解析でも、こうした徒手療法・電気療法が痛みの強さに効果を示すことが確認されています。

まだ「これで確実に治る」と結論づけられる段階ではありませんが、胸椎下部・腰椎上部・仙骨部にアプローチを加えることは、神経に良い影響を与える可能性があると考えています。

自宅でできること① 適度な運動

休日にウォーキングをする女性

1つ目の対策が、適度な運動を行うことです。日頃デスクワークなどでカラダの使い方が偏ってしまっている方も多いはずです。

定期的なウォーキングや、骨盤底筋に刺激が入るようなヨガ・ピラティスを行うことで、生理痛の予防が期待できます。

実は、複数の対処法を比較したメタ解析では、運動が温熱ケアや指圧よりも大きな効果量を示したという報告もあり、自宅ケアの中でも特に取り入れる価値のある方法と言えそうです。

自宅でできること② お腹周りを温める

身体を温めている女性の様子。

2つ目が、お腹周りを温めることです。

お腹を温めることで、理由③でお伝えした神経の過敏さを和らげる効果が期待できます。

また温熱による効果で筋肉の緊張が緩和され、子宮や周囲の筋肉が過度に収縮することを抑えられます。

近年発表された大規模なメタ解析では、湯たんぽなどによる温熱ケアが、急性期の痛みに対して鎮痛剤に匹敵する効果を、より高い安全性で示すことも確認されています。

生理中だけでなく、日頃から温める習慣を持っておくことも予防として役立ちます。

自宅でできること③ 休養をとる

自宅で仮眠を取ってカラダを休める女性の様子。

3つ目が、無理をせず休養をとることです。

痛みが強いときにカラダを酷使してしまうと、理由③でお伝えした「痛みへの過敏さ」がかえって強まってしまう可能性があります。

安静は多くの方が自然と選んでいる対処法ですが、それだけに頼るのではなく、痛みが落ち着いているタイミングでの運動や、日頃からの温めるケアと組み合わせていくことをオススメします。

生理中の腰痛には、プロスタグランジンによる子宮の収縮、骨盤底筋からの関連痛、痛みへの感受性の変化という、複数の理由が関わっています。

当院では、胸椎・腰椎の移行部や骨盤周辺への施術を通じて、これらの神経に働きかけるアプローチを行っています。

ただし施術だけに頼るのではなく、適度な運動、お腹周りを温める習慣、無理のない休養といった自宅でのセルフケアを日頃から積み重ねていくことが、長い目で見た症状の軽減につながります。

生理痛は多くの女性が経験するものですが、我慢し続ける必要はありません。ご自身のカラダと向き合いながら、できることから少しずつ取り入れていただければと思います。

生理痛に対しての施術を受けてみたい、相談してみたいという方は上野・稲荷町の整体院urokoBodyCareまでご相談ください。

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生理中の腰痛はいつまで続くのが普通ですか?

月経開始から数時間以内に始まり、72時間以内に軽快するのが一般的な経過とされています。

それ以上長く続く場合や、月経以外の時期にも強い腰痛がある場合は、婦人科への相談をオススメします。

生理中の腰痛にはどんなセルフケアがオススメですか?

体幹を安定させる軽いエクササイズや、骨盤周りの筋肉をゆるめるストレッチがオススメです。

研究でも運動療法による症状の緩和が報告されています。

温めると生理中の腰痛は楽になりますか?

子宮の血流を保つことで痛みが和らぐと考えられており、多くの研究でも温熱療法が症状緩和に用いられています。

生理中の腰痛が年々ひどくなっている気がするのですが、なぜですか?

研究では、月経痛を長く経験している人ほど、痛みを感じる範囲や感度が変化していく可能性が示唆されています。

早めにセルフケアを取り入れることがオススメです。

市販の鎮痛剤はいつ飲むのが効果的ですか?

プロスタグランジンの産生が急激に増える前、痛みを感じ始めた早い段階で服用するほうが効果的とされています。

ただし持病がある方や長期使用については、薬剤師や医師に相談することをオススメします。

参考文献

Dawood MY. Dysmenorrhoea and prostaglandins: pharmacological and therapeutic considerations. Drugs. 1981. PMID: 6790261

Myofascial Pain Syndrome in Women with Primary Dysmenorrhea: A Case-Control Study. PMC9689409

Fortún-Rabadán R, et al. Facilitated Central Pain Mechanisms Across the Menstrual Cycle in Dysmenorrhea and Enlarged Pain Distribution in Women With Longer Pain History. J Pain. 2023;24(9):1541-1554. PMID: 37100358

González-Mena Á, Leirós-Rodríguez R, Hernandez-Lucas P. Treatment of Women With Primary Dysmenorrhea With Manual Therapy and Electrotherapy Techniques: A Systematic Review and Meta-Analysis. Phys Ther. 2024;104(5):pzae019. DOI: 10.1093/ptj/pzae019

Armour M, Smith CA, Steel KA, Macmillan F. The effectiveness of self-care and lifestyle interventions in primary dysmenorrhea: a systematic review and meta-analysis. BMC Complement Altern Med. 2019;19:22. DOI: 10.1186/s12906-019-2433-8

Heat therapy for primary dysmenorrhea: a systematic review and meta-analysis. Front Med. 2025. DOI: 10.3389/fmed.2025.1730505

この記事を書いた人

魚住 享平
魚住 享平urokoBodyCare院長
<資格>
柔道整復師(施術歴19年)

これまで培ってきた技術や解剖学に基づき施術を行っております。
クライアントのお話を伺うことも大好きなので身体のお悩みだけでなく、そのほかのお話も聞かせてください。

<出身> 富山県
<生年月日> 1988年6月30日
<血液型> O型
<趣味> ゴルフ、街歩き、お酒を飲むこと(ハイボール)、野球観戦

最近は仕事のあとに稲荷町・上野・浅草エリアを街歩きをして新しい飲み屋さんや行きたい場所を見つけることにハマっています